- 最新巻
ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ 下
A J フィン(著)
,池田 真紀子(訳)
/ハヤカワ文庫NV
作品情報
殺された女性なんていない、向かいの家では何も事件は起きていない――警察はそう告げた。病を抱え、酒と薬におぼれるアナの目撃証言を真に受ける人はいない。では、あのときたしかに見た血まみれの女性はなんだったのか? 孤立し、恐怖と疑心にさいなまれながらも、アナはわずかな違和感を頼りに自分なりに真相を追いはじめるが。スティーヴン・キングが一気読み必至と絶賛した超一級のサスペンス!
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商品情報
- シリーズ
- ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ 上
- ジャンル
- 小説 - ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
- 出版社
- 早川書房
- 掲載誌・レーベル
- ハヤカワ文庫NV
- 書籍発売日
- 2021.03.15
- Reader Store発売日
- 2021.03.03
- ファイルサイズ
- 1.2MB
- ページ数
- 400ページ
- シリーズ情報
- 既刊2巻
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この作品のレビュー
平均 3.5 (3件のレビュー)
-
このレビューはネタバレを含みます
注! 思いっきり結末に触れています。これから読む人は見ない方がいいと思います(^^ゞ
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上巻は、ミョーに面白くて、思わず★5つ。
主人公の行動半径が極端に狭いこのお話に、どう結末をつけるのか? 下巻が楽しみwなんて書いてしまったくらい(^^ゞ
ところが、読み終わってみれば……。
な、な、なんだよ、これ!?
いくら主人公が映画好きだからって、後半、こんなハリウッド映画の定番みたいな話にすることないだろーーーっ!
みたいな(^^ゞ
いや。終盤までは前巻に引き続き面白いのだ。
もっとも、面白いとっても、前巻同様、話が遅々として進まないのに、ミョーに読んじゃうという面白さなのだがw
この小説は、「10月24日(の章)」から始まって、一日単位で話が進み、上巻は「11月16日」まで。下巻は、「11月16日(承前)」〜「11月15日」、さらに、エピローグの「六週間後」で終わるんだけど。
ぶっちゃけ、「11月14日」までは面白い(正しくは、「11月14日」の最後の手前までw)。
ていうか、「11月8日」の章の展開なんて、全く予想してなかったから、もう、ぶっ飛んだ(^^;
えぇーっ! その人たちって、死んでたの!?ってw
いや。全く予想してなかったといっても、上巻の時から、その人たちが出てくる度、ずっと違和感はあった。
それが、むしろよかったんだと思う。
その人たちが出てくる度、ずっとムズムズ感じていたことが、「11月8日」の章で赤の他人によって、さらりと明かされる。
たぶん、その出会い頭感に、ぶっ飛んじゃったんだと思う(^^ゞ
なもんだから、「いっやー、この作家巧いわ!」って。←単純w
遅々として進まない、極端なまでの“クローズドサークル”(爆)なこの話、「この後、どんな面白い結末が待ってるんだ!?」と、期待が上がる、上がる!w
なのに、「11月14日」の最後。
「夜、この家に来ていたからだよ」
なんだ、その絶妙なタイミング?
ありがちなハリウッド映画じゃあるまいしw
いっそ、死んだはずのイーサンが蘇って、ホッケーのマスクをかぶって人を殺しまくる「続編」も書けーっ!(^^ゞ
いや、実はその前のページで、一昨日イーサンが来た時に猫を見たかどうかを、主人公が思い出している下りを読んでいて、イヤぁーな予感はしていたw
えー、人って、一昨日に来た人の視線の先を頭の中で再現できるもの?
ていうか、その人のことを一挙一足、一瞬たりとも逃さず見ていることは出来ないわけで。
例えば、飲み物を飲もうとグラスを取ったりして主人公の注意がそっちに行った時、その人が猫の怪我に気がついた、ということはあってもおかしくない。
まぁ、主人公としては、イーサンに対し、明確に意識しないまでも違和感がずっとあって。
猫の怪我をイーサンがいつ知ったんだろう?という疑問を抱いた途端、違和感が一気に不審さに変わった…っていうのは、あってもおかしくはないとは思う。
思うんだけど、うーん、ちょっと、ちょっとこじつけめいているかなぁーw
本格ミステリーによくある、現実を無視した屁理屈的こじつけっていうか…(^^ゞ
という風に感じちゃうのは、その次の章「11月15日」の展開が、あまりにバカバカしいからだろう(^^ゞ
イーサンが、主人公のケータイのパスコードをいつの間にか変えていたり、主人公がSNSで会話していた相手はイーサンだったとか。
あと、主人公が腹と顔を思いっきり蹴ったり、階段から落としても不死身のごとく追いかけてきたりw
屋上に逃げた主人公の前にちゃんと現れる…、なぁ〜んていうイーサンの超人さは、まぁ物語において悪役は常にオールマイティーというお決まりだからしょうがないとしても。
天窓を突き破って落ちて終わりという、その定番すぎる陳腐さはなんなんだろう?w
だって、そういう終わり方の映画、今までに何本も見たぞ。
あっ、それとも、それって、もしかしてオマージュってやつ?(爆)
ていうか、この著者ってさぁ。これより全然気の利いた結末を書けるような気がするんだけどなぁ…。
思うに。
この結末にするなら、前半〜後半までの主人公の独り語りは長すぎるし。
その主人公の延々独り語りの面白さを活かすなら、この定番すぎる結末は大味すぎる。
著者の作風がどっちなのかはわからない。
ただ、延々続く主人公の独り語りがミョーに読ませるだけに、もしかしたら、結末の上手いアイデアが思いつかなかったってことなのかなぁー。
そういえば、デヴィッドやリトルといった魅力的な人物、逆に、アリステアやジェーン、さらには、リトルとは対象的なノレッリといった登場人物たちのストーリーへのからみ方が妙に尻切れトンボなのも雑に感じたかなぁー。
ま、それらの人のその後はエピローグでさらっとは書いてあるし。
主人公がそもそも「広場恐怖症」という内にこもる傾向のある人だから、外のことにそれほど意識が向かないということで、その方が自然というならそうなんだろうけど。
でも、そこまで手が回らなかった(描ききれなかった)感じの方が強いかな?w
あとさ。“サイコパス”っていうの、お話に出すの、もぉ〜やめよぉ〜(^^ゞ
犯人は「サイコパス」だったんです。「パーソナリティー障害」だったんです。
だから、こんな事件起こしちゃったんです。だから、平気で人を殺しちゃったんです、みたいな精神疾患(?)的科学的根拠を犯人の動機として言い訳にしている小説、最近、そんなのばっか!
もう飽きたよ! つまんない!(^^ゞ
プロの作家なら、犯人を巡る状況やその内面を描くことでその事件が起きたことを読者に納得させられるような話を書けよ!w
そんな手垢にまみれたお話なら、ChatGPTに小説書いてもらうんで充分じゃん(爆)
ちなみに、★は「11月14日」までは、文句なしで5つ。
でも、「11月15日」以降は、文句タラタラで2つw投稿日:2023.05.08
このレビューはネタバレを含みます
主人公がユニークだ。随所に複線があったものの、初めは気がつかず。後半、残りページを見ながらもう一ひねりあると想像できた。主人公の再生の物語としても読める。人間は生に対して強い一面がある。
レビューの続きを読む投稿日:2022.04.26
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