告白
湊かなえ(著)
/双葉文庫
作品情報
「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。語り手が「級友」「犯人」「犯人の家族」と次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく。衝撃的なラストを巡り物議を醸した、デビュー作にして、第6回本屋大賞受賞のベストセラー。
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商品情報
- シリーズ
- 告白
- 著者
- 湊かなえ
- ジャンル
- 小説 - ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
- 出版社
- 双葉社
- 掲載誌・レーベル
- 双葉文庫
- 書籍発売日
- 2010.04.08
- Reader Store発売日
- 2020.06.08
- ファイルサイズ
- 1MB
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この作品のレビュー
平均 4.1 (3266件のレビュー)
-
本屋大賞1位文庫本をコンプリートしようシリーズです。2009年受賞。2010年映画化。
当然、映画は映画館で鑑賞済みです。読めば気が滅入るのはわかっていましたから、なかなか手に取れませんでした。お陰…で目標の「流浪の月」公開まで間に合いませんでした。仕方ありません。
映画は素晴らしかったですね。でも嫌いでした。まぁみんなそうでしょう。人が真に怒ればこんな顔になるのだということを、わたしは松たか子から教わりました。能面の表情、ゾッとする瞳‥‥。この文庫本の素晴らしいのは、公開直前の中島哲也監督のインタビューが載っていることです。監督はかなり核心に近づいた発言をしています。その事にふれる前に、少しあらすじを紹介しましょう。
シングルマザー中学校女性教師の森口悠子(松たか子)は、娘の愛美(芦田愛菜)を生徒に殺されました。森口は最後の授業で、そのことを公表し、生徒の飲んだ牛乳に十数年間苦しんで死ぬようにあるモノを入れたと告白します。そのあと、二人の生徒を助けようとする女生徒(橋本愛)、一方の生徒の母親(木村佳乃)、その息子の生徒(藤原薫)、そしてもう一方の生徒(西井幸人)の、その後のいきさつと真の告白が描かれます。今映画サイトを調べると、クラスメイトとして能年玲奈(のん)や、三吉彩花、井之脇海も出演していました。12年前ですから、さぞかしみんな若いことでしょう。
デビュー作には、その作家の良くも悪くも総てがが詰まっている、というのは(私だけではありませんが)わたしの持論です。湊かなえの長編は初めて読みました。1番に思ったのは、人の脆さや危うさをこんなにも見つめている人なんだ、ということでした。次に思ったのは、徹底したエンターテイナーだということでした。1番目はみなさんがたくさん仰っているので省略します。2番目は、90年代に起きた2つの大事件を、上手いこと影響受けやすい生徒たちに刷り込ませて、小説形式としては新しくない告白形式の中に落とし込んで、ちゃんと新しい、みんなが関心を寄せる商品に仕上げていることです。でも、告白形式にはひとつ大きな落とし穴があります。中島哲也監督はそのことを見抜いていました。
ーーー 子供たちとの話し合いの中では、何か気づかれた点はありましたか?
中島 そうですね。子供たちにとって、結構言葉を信用しているんだなぁと思いましたね。出演者の中学生達には原作を読ませましたし、さらに台本も読ませた上で、話し合いを2週間ぐらいかけてやったんですけど、書かれているものへの信用度合いというのがとても高いんです。「別に、この本に出てくる人間が、みんな本当のことを言っているとは限らないだろう」って言うと、「えーっ!なんでですか?」って驚くんですよ。「だって君たちも嘘をつくだろう」って返したら、「そりゃ、つきますけど」って。そう言うのは面白かったですね。こいつらなら簡単に騙せるなって(笑)。なんだかんだ言って、彼らは人が嘘をつくものだとは思いたくないんですよ。みんな優しいんですね。(314p)
問題のラストですが、
わたしは森口先生はウソをついていると思いました。何か他のやり方を考えたはずです。でないと、あんな破滅型の終え方をするくらいならば、もっと前にやっていたはずだからです。
でも、デビュー作なので、それを匂わすことさえしませんでした。完成度が低くくなると思ったのか、エンタメに振りすぎて筆が滑ったのか?
映画では、中島監督の「解釈」ではありますが、それを汲んで作っています。今思えば‥‥。
中学生たちで1番騙せそうだったのは、多分能年玲奈じゃなかったのかな?
「流浪の月」読了まで、あと3作です。続きを読む投稿日:2022.06.15
湊さんの本はほとんど読ませていただいてますが、畏れ多くて感想なんてなかなか言えないですが、湊さんの文章は、ひたひたと読者に忍び寄ってきて、気づいたら後ろから喉元にナイフを突きつけられているような感覚に…陥ることがあります。静かな狂気というか、小説を読んでいて切れ味を感じることってなかなかないので、これこそ湊さんの筆力だといつも感心しております。まさかこれがデビュー作だなんて、末恐ろしすぎます。湊ワールドの始まりが、ここにあります。続きを読む
投稿日:2024.05.20
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