新しい地政学
北岡伸一(編)
,細谷雄一(編)
/東洋経済新報社
作品情報
民主主義や法の支配が失われ、リベラルな国際秩序が失われつつある世界はどこに向かうのか?
日本を代表する知性を結集し、再び動き始めた「地理」と「歴史」で世界を理解する視座を提示。
「ポスト・マッキンダー」時代の地政学を示す。
トランプ米大統領が進める「アメリカ・ファースト」の政策や、中国の急速な軍備増強、ブレグジットなどによって、世界政治の不透明性が増している。
そもそも冷戦後の世界は、リベラルな国際秩序が発展し、また民主主義や法の支配、人権というような普遍主義的な価値が世界に拡大してくことが想定されていた。しかしそのような楽観的な国際秩序観はいまや後退し、世界のそれぞれの地域で、力がものをいう地政学が回帰している。
地政学の視座は、戦後長い期間、日本では忘れられていた。他方で、グローバル化が進み、相互依存が進展した現在における地政学は、一世紀前にイギリスの地理学者マッキンダーが想定していたものとは似て非なるものである。
本書では、それを「新しい地政学」と称して、そのような「新しい地政学」の誕生と、それにともなう国際秩序の変化を、当代気鋭の研究者たちが様々な角度から明らかにしていく。
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この作品のレビュー
平均 4.1 (8件のレビュー)
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非常に勉強になる良書。読み終わると、確実に知識が増え、少し世の中がクリアに見える。地政学の重要性は、ロシアによるウクライナ侵攻でまさに感じている所だが、我が国にしても、近隣諸国との関係性には常から課題…を抱えたままだ。
ランドパワー、シーパワーという用語に加え、ハートランド、それを巡って衝突し易いリムランドの位置づけ。ハイブリッド戦争、クリミア併合からウクライナ危機。アフリカの角。国際保健協力の目的まで。物理的距離から、各国の思惑や多様な制度上の繋がり。複雑化する社会で、いかに自衛し、利害を調整していくのか。
戦争を避ける手段は、決して降伏ではない。知ることから、逃げない事が重要だ。続きを読む投稿日:2022.03.09
アルバート・ハーシュマンによる分析
一国と他国との間に交易が成立すると、厚生効果と影響力効果の2種類の効果が生じる。
「厚生効果」とは、貿易や金融取引のありかたが、関係国のGDPや雇用などで測定され…る経済的厚生に及ぼす効果をさす。
自由な市場における競争が、経済的厚生を向上する上で望ましい。
国際的な経済交流によって世界の富の増量が増えることが強調される。
「影響力効果」とは、経済的交流によって、ある国が他国に対して力を行使できるチャンスが生ずることを意味する。
一個が他国に対して貿易その他の経済的関係を持てばらそれが停止されることによって、相手国に損害が発生する。
ロシアのグランドストラテジー
「ユーラシア主義」=欧米と対抗しつつ、ユーラシア外交に力点を置き、旧ソ連諸国やアジア諸国との連携を目指す方針(今のロシアの考え方)
「大西洋主義」=新欧米路線
ドゥーギンの主張
アメリカ及び大西洋主義のユーラシアにおける影響力を失わせ、ロシアが併合や連携を通じてユーラシアにおける影響力を再構築していくべきというもの。
つまり全欧州諸国が政治、経済制度は現状を維持しながらも、NATOを脱して軍事的に中立となり、ロシアの影響下に置かれる状況を達成したい。
モスクワ・ベルリン枢軸
ドイツとの協力は、西欧と東欧に影響力を及ぼす上で極めて重要。
フランスは、ドイツと同様に強い「反大西洋主義」の伝統を持っており、仏独ブロックの形成が望まれる。
イギリスは欧州から切り離されるべき。
フィンランドはロシアの一部になるべき。
エストニアはドイツの影響圏に入るべきであり、ラトビアとリトアニアはユーラシア・ロシア影響圏で「特別の地位」を与えられるべき。
ウクライナがロシアの緩衝地帯とならないのであればは併合されるべき。
続きを読む投稿日:2022.08.10
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