教わる力 すべての優秀な人に共通する唯一のスキル
牧田幸裕(著)
/ディスカヴァー・トゥエンティワン
作品情報
*本書は2015年に小社より刊行された『すべての「学び」の前に鍛えるべきは、「教わる力」である』を改題し、新書判に再編集したものです。
フラットな世界で伸ばすことのできる最初の、
そして最も重要な能力は「学ぶ方法を学ぶ」という能力だ。
――トーマス・フリードマン『フラット化する世界』(日本経済新聞出版社)より
◎信州大学大学院で7年連続「最も印象に残る講義」に選出
◎青山学院大学MBA講義、学生の満足度評価 4.93/5.00
◎IBMでは4期連続最優秀インストラクター、600人以上のコンサルタントを育成
プロフェッショナルが教える、どんな分野でも結果が出せる基本の「型」とは?
仕事でも勉強でもスポーツでも、成果を出す秘訣は「教わり方」にあった!
「教わる力」を身につければ、「もったいない人」から、「成果と結果を出せる人」になれる。
どんな分野にも共通する“最強スキル”の磨き方。
人は優秀な先生に師事するだけで、成果を得るわけではありません。
その際は、私たちも「教わる力」を発揮する必要があるからです。
著者は信州大学大学院での講義が「最も印象に残る講義」に選出され、青山学院大学MBA講義が学生満足度評価で高得点を獲得し、
IBMで最優秀インストラクターに選出された等、様々な現場で活躍する「教えるスペシャリスト」です。
「教わる力」とは自己の判断軸を確立し、物事を取捨選択できる能力のことです。
本書では、自分の判断軸を完成させ信じる道を貫いていく方法を明らかにしています。
新しい仕事やスキルを学ぼうとしている若いビジネスパーソンをはじめ、受験生、アスリートなど、自己成長を目指しているすべての人たちに役立つ一冊です。
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この作品のレビュー
平均 4.3 (8件のレビュー)
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本書の主旨は、以下です。
いくら「教える力」が向上しても、「教わる力」が変わらなければコミュニケーションの質は進化しない。
研修などで、「教える力」や「育てる技術」が向上していても、「教わる力」につ…いては、むしろ蔑ろにされているのではないか。
本書を通じて、「教わる力」が足りない人、=「もったいない人」に対して、「お手本=自分の信じる道」を探し出す手伝いをすること
気になった点は以下です。
■「教わる力」とは
・問題は「教える力」ではなく、「教わる力」の不足にあった。いくら発信者の「力」を鍛えても、受信者の「力」が足りなければコミュニケーションは成立しない
・学習について、最も重要な能力は、『学ぶ方法を学ぶ』という能力だ。
・「教わる力」を鍛える5つのプロセス ①現在地の確認 ②目的地の設定 ③ルート候補の設定 ④ルート候補の選択 ⑤ルートの決定
・完璧主義をすてる ①クリティカルシンキング、②サンクスコスト ⇒重要なもののみを実行して、それ以外のものは実行しない
・ものごとを習得する際の3つのステップ
①知っている = 見たり、聞いたりしたことがある
・概念や言葉を見聞きしたことがある
・その内容を理解していないので概念、言葉を説明できない
⇒
②わかる = 理解している
・授業を聞き、ついていける
・頭の中では、理解でき、概念、言葉を説明できる
⇒
③できる = 使いこなせる、得点できる、稼げる
・既知の問題だけではなく、未知の問題にも使いこなせる
・自分が理解できるだけでなく、相手にも理解させられる
・「教える」ことは、「教わる力」を鍛える最善の機会である。
・「教わる力」が向上すれば
聞く力で差がつく 何に応えなければならないのかを把握することのほうが重要
評価されない人は、「応える」ことに力を注ぎすぎていることが多い
・偏差値55以下は、「復習」より、「予習」
・大切なのは、小さな成功体験を積み続けること
・他の人が努力しきれないところを、指一本の執念で頑張り続けることで差が生じる
・イチロー選手 心を鍛えるってことは、自分の必要なことを続ける努力をすることなんじゃないんですか?
・スキルの向上は3要素を満たせば、目標を実現できる
「正しい努力の方向性の発見」×「事前の練習量の確保」×「場数を踏むこと」
・ゴルフなど、プロからレッスンを受けるのであれば、彼の考えるレッスンプログラムを終了するまでは、成果が出ようと出まいと、そのプロを変えるべきではないか。
・「反復練習の重要性」が重要
・私たちの多くは、「情報オーバーロード」に陥っている
・何を「教わる」べきか、最初は他人の判断軸を借りて利用する
・自分の判断軸に確固たる確信を持てるようになるのは、ゴールを達成したから
・上手になりたければ、練習量をふやしましょう
■ 仕事をえり好みしない 判断軸を広げ、「信じる道」を探し出す
・仕事をえり好みしないことで判断軸の幅をさらに広げることができる
・モノの見方を反転させることができる。自分の判断軸の幅をさらに広げることができる。
・「自分の得意分野」とか「やりたいこと」といった視点でプロジェクトを選んでいるのではない。自分の判断軸の幅を広げる機会になるかどうかという視点で、プロジェクトを選んでいるのだ。
・大切なのは、自分の判断軸を鍛えるために、さまざまな判断軸との比較をする経験や、機会をできる限り持つことなのである。
・「やる気が出る⇒頑張れる」ではなくて、「とりあえずやってみる⇒やる気が出てくる」が正しい
・「とりあえず、動く」 そうすれば その後、やる気がついてくる
・信じる道を細部まで真似する、コピーする、憑依する。そうするとオリジナリティが生まれる。
・いろいろな「信じる道」を真似し続けることで、最後にオリジナルができたのである。
・オリジナルのビジネス方法論
300以上のビジネス書から、「信じられる道」を探し出す ⇒探したらボロボロになるまでに読む尽くす⇒ そして、教えることで完全に「教わり」きる
・自分の「信じる道」は、ベストフィットで目の前に現れるものではない。「信じる道を貫き通し」ながら、自分にベストフィットになるようにカスタマイズしていくものである。
・「教わって」いるプロを信じる、そして、自分に必要なのは、「教わり」きること。
①借り物であっても、自分の判断軸を形成しつつある
②自分の判断軸を形成するために、いろいろな判断軸を比較するという視点があった
・自分自身のオリジナルの判断軸が出来上がれば、その判断軸に従い、目の前に現れる膨大な情報を取捨選択し、自分に重要な情報、必要な情報だけを選択できるようになる。
・他人の判断軸を利用し、自分の判断軸を磨き上げる
■結論
一番大きいのは、練習量の差。質の差ではない。量の差。練習量が、アマチュアの想像を絶するくらい多い。だから、プロになれる。
もくじ
まえがき
序章 なぜ、「教わる力」なのか
第1章 「教わる力」が足りない人は、「残念な人」ではない。せっかくの力を活かしきれない「もったいない人」である。
第2章 「教わる力」を鍛えると、「もったいない人」から、「成果と結果を出せる人」になる
第3章 「教わる力」とは、自分の判断軸をつくることであり、取捨選択をできるようになることである
第4章 自分の判断軸を鍛えるために、「信じる道」を探し出す
第5章 自分の判断軸を完成させるために、「信じる道」を貫き通す
第6章 自分の判断軸を「自分の信じる道」にする そうすれば、「教わる力」が完成する
終章 序章のその後
あとがき
携書版あとがき
ISBN:9784799322666
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
判型:新書
ページ数:268ページ
定価:1100円(本体)
発売日:2018年05月25日 第1刷続きを読む投稿日:2023.07.09
痛いところを突かれた。分かったふりをしてしまっていることに対しては「それを人に分かりやすく説明できるのか」、できるふりをしてしまっていることに対しては「それを使って他の場面で仮説をたてられるのか」、シ…ビアに自分の理解度に向き合っていこうと思った。続きを読む
投稿日:2024.03.11
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