面白すぎる!日本史の授業――超現代語訳×最新歴史研究で学びなおす
河合敦(著)
,房野史典(著)
/あさ出版
作品情報
「えっ、そうなの?」驚きの波状攻撃
・蒙古襲来! 一騎討ち VS 集団戦法……嘘かも説
・今、信長、過渡期です
・北条早雲の激変ビフォーアフター
・注釈だらけの天下人 豊臣秀吉
・ああ、幻の関ヶ原
・もう一度〝鎖国〟の話をしよう
・いろんなことがアレだとしてもやっぱり龍馬はスゴかった
歴史芸人と歴史研究家が
超絶楽しく洗いなおす日本の歴史!
ここまでかみ砕いて日本史をわかりやすく語った本は、
これまでなかったはずです。(著者 河合敦、おわりにより)
大人のみなさんがかつて習ったあの歴史もあの人物もほんとうは……。
最新の歴史研究はどんどん進み、日本史はいまどんどん変わっているんです!
本書はそんな変わりゆく日本史を歴史芸人・房野史典氏が超現代語訳でおもしろく、
そしてNHK歴史探偵でおなじみ河合敦先生が最新歴史研究からアカデミックに洗いなおします。
■目次
●PART1 飛鳥時代~室町時代
・古代史きってのヒーロー聖徳太子。
・これだけ悪いことが重なれば、大仏様を作りたくもなります・・・
・平安京は祟りの末にできた都?
・結局「鎌倉幕府」はイイハコなの? イイクニなの?
ほか
●PART2 戦国時代/安土桃山時代
●PART3 江戸時代/幕末
■著者 河合 敦(かわい あつし)
1965年、東京都町田市に生まれる。
青山学院大学文学部史学科卒業。早稲田大学大学院博士課程単位取得満期退学(日本史専攻)。
都立紅葉川高校、都立白鷗高校、文教大学付属高等学校などをへて現在、多摩大学客員教授。
早稲田大学で非常勤講師もつとめる。著書は『早わかり日本史』(日本実業出版社)、『殿様は「明治」をどう生きたのか』(扶桑社文庫)、
『逆転した日本史』(扶桑社新書)、『渋沢栄一と岩崎弥太郎』(幻冬舎新書)、『日本史は逆から学べ! 』(光文社知恵の森文庫)、など多数。
その他「歴史探偵」(NHK)、「世界一受けたい授業」(日本テレビ)、「日本史の新常識」(BSフジ)、
「にっぽん! 歴史鑑定」(BS―TBS)、NHKラジオ「ごごカフェ」などテレビやラジオにも多数出演。
「ぬけまいる」「大富豪同心」などNHK時代劇の時代考証も多く手がける。
【受賞歴】
第17回郷土史研究賞優秀賞(新人物往来社)
第6回NTTトーク大賞優秀賞
2018年雑学文庫大賞(啓文堂主催)を受賞。
■著者 房野史典(ぼうの ふみのり)
1980年、岡山県生まれ。名古屋学院大学卒業。
お笑いコンビ「ブロードキャスト!!」のツッコミ担当。
無類の戦国好きで、歴史好き芸人ユニット「ロクモンジャー」を結成するなど、意欲的に歴史普及活動を行っている。
子どもたちに歴史の面白さを教える授業(YouTube『STUDY FREAK』など)も好評で、歴史専門家からの信頼も厚い。
著書に『笑って泣いてドラマチックに学ぶ 超現代語訳 戦国時代』『笑えて、泣けて、するする頭に入る 超現代語訳 幕末物語』
『13歳のきみと、戦国時代の「戦」の話をしよう。』(幻冬舎刊)、
『時空を超えて面白い! 戦国武将の超絶カッコいい話』(三笠書房刊)がある。
もっとみる
商品情報
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 3.4 (13件のレビュー)
-
令和4年のGW中にネットで見つけた本です、歴史本は好きで今までに多くの著者の書かれた本を追いかけてきましたが、この本の共著の一人である河合氏の本も面白いですね。
この本では私のような年代あたりを対象…に、かつて歴史の授業で習ったことが、現代の歴史研究によって学習内容に変更が生じた点を、その背景を踏まえて解説がなされています。特に、共著の房野氏の解説が面白いです、その後に河合氏が掘り下げた解説をしてくれています。この本の企画から出版まで2年を要したようですが、是非続編も出していただきたいものです。
以下は気になったポイントです。
・聖徳太子(厩戸王)は、実在説を強く否定する研究者は少ないが、有力な皇子であるものの政治を主導したわけではないというのがほぼ定説になっている(p24)
・東大寺の大仏(盧舎那仏)は高さ16メートルもある巨大像で、これを作るには約500トンの銅が必要であった、その多くは長登銅山(山口)で賄われた。大仏の本体は錫との合金(青銅)で、この鋳込み作業は3年間で8回にわたっていて使用された錫の量は8.5トンに上った。その大仏に金メッキを施しているが、使用した金はおよそ400キロ以上、その金は陸奥国から調達できた、その知らせを聞いた聖武天皇は嬉しさのあまり、年号を「天平」から「天平感宝」(同年に天平勝宝に改元)したほどである。メッキのために、水銀に溶かして大仏に塗りつけてその後に表面を火で焼いて水銀を蒸発させる作業があるが、これにより多くの人が身体を壊したと想定される、この作業に動員された人数はのべ260万人以上、当時の人口は600万人(p36)
・桓武天皇は早良親王の怨霊に苦しんで長岡京(政治に介入する奈良仏教(南都六宗)の影響を断ち切るべく遷都した)を捨てて、平安京に遷都した。古代はある意味、怨霊が歴史を動かしていた(p48)
・鎌倉時代初期の幕府は全国を統治したわけでもなく、西国においては朝廷の力が以前強かった(p56)
・地方の郡や国単位の土地と住人を支配する者を戦国大名と呼んでいる、合戦をしなくても天下を目指さなくても戦国大名である(p60)
・天下布武の印を使った信長だが、天下は全国を意味する言葉ではなく畿内のこと、つまり畿内に室町将軍の政治を復活させようとした、それが天下布武の意味である、これが定説になりつつある、鎌倉新仏教は6つ(浄土・浄土真宗・時宗・曹洞宗・臨済宗)あるが、これは江戸時代まで残った6つの宗派を明治になって定義したもの、鎌倉時代に栄えたのは、幕府の保護を受けた臨済宗のみ。まだまだ鎌倉時代は、南都六宗(奈良仏教)や天台宗・真言宗などの旧仏教の方が圧倒的に力を持っていた(p63)
・日野富子が悪女と言うのも、幕府の財政を支えるための蓄財が生んだ誤解、応仁の乱の原因で重要な家督争いは将軍ではなく畠山氏の方であるであり、長い間唱えられてきた応仁の乱の認識が変わった、さらに戦国時代のきっかけは応仁の乱ではなく、明応の政変との説が有力となっている。(p96)
・室町時代、東国は幕府の出先機関である鎌倉府が支配していた、その長官を鎌倉公方、それを補佐して政務を取るのが関東管領である。鎌倉公方には足利尊氏の子孫、関東管領には上杉一族が代々就任していた、その後、鎌倉公方は下総国古河に逃れた成氏(古河公方)と、伊豆国を拠点とする将軍義政の異母兄である政和(堀越公方)とに分裂した。(p106)
・北条早雲は本当の名前は「伊勢新九郎盛時」であり、室町幕府政所執事の氏族であった、盛時はこの伊勢氏の庶流で備中国荏原郷を所領にもつ備中伊勢氏の生まれであった(p113)
・足利義昭は信長の傀儡だっという説も、最近の研究では否定されている、ある時までの二人は武力と権威を補完し合う関係であった(p125)
・関ヶ原の戦いは、開戦と同時に小早川秀秋が裏切り、それが原因でわずか2時間以内で決着のついた戦いとなる、問鉄砲や先陣争い(井伊直政と福島正則)もフィクションであろう(p165)
・士農工商という4つの身分制度はなく、武士と百姓・町民に大きく分かれ、江戸や大坂の城下町には、武士と町人が集められた(p181)農村に住んでいるのが百姓、町(城下町)に住んでいるのが町人、というように居住区や職業の区別はあっても身分に上下の差はない(p182)
・鎖国はなく4つの外交窓口があった、長崎(清、オランダ)、対馬(朝鮮)、薩摩(琉球)、松前(蝦夷)(p189)
・清の時代の銅銭材料の6−8割は日本から輸入した銅であった、江戸中期の日本は銅を清やオランダに輸出していた(p200)
・この本で伝えたかったことは、歴史は不変ではなく研究によって更新されるということ、1つの歴史的事実が解き明かされる裏には研究者の大変な努力がある、先行研究を読み込み、新たな史料を探しその上で先行研究とは何が違うのかを明らかにする、それを学術論文として発表する(p278)
2022年5月8日作成続きを読む投稿日:2022.05.08
面白くて一気に読み終わった。勉強向けではないけど、目次を見たら各章のタイトルが面白くて手にした一冊。歴史好きじゃなかったら途中で飽きちゃうかも。
投稿日:2024.01.07
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。