「自分らしさ」と日本語
中村桃子(著)
/ちくまプリマー新書
作品情報
ことばには内容を表現するだけではなく、〈その人らしさ〉を表現し、話している人同士の関係を作り上げる働きがある。ことばの背後にある社会の規範や価値観を解きあかす社会言語学の知見から、「名前」「呼称」「敬語」「方言」「女ことば」といった観点を通して、ことばで「自分」を表現するとはどういうことかを考える。
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商品情報
- シリーズ
- 「自分らしさ」と日本語
- 著者
- 中村桃子
- 出版社
- 筑摩書房
- 掲載誌・レーベル
- ちくまプリマー新書
- 書籍発売日
- 2021.05.08
- Reader Store発売日
- 2021.05.21
- ファイルサイズ
- 2.6MB
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この作品のレビュー
平均 4.1 (11件のレビュー)
-
このレビューはネタバレを含みます
社会とことばの関係を考える「社会言語学」という論点で、音を調べる音韻学、文法調べる統語論、意味を調べる意味論という主に三つの言語学から、社会が変わることでことばがどのように変わるのか、ことばが変わることで社会がどのように変わるのかという2つの方向から考えるという。
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アイデンティティや選択と制限、抵抗などを含め社会の人間関係の変化に気づかされる。敬語、女ことば、方言、ドラマや翻訳での表現など目から鱗の話ばかり。
目上の人は名前で呼ぶのは避ける実名敬避、名前はその人そのものであるという名実一体観ということの実例がまたわかりやすい。
明治5年(1872)改名が頻繁に行われていたのが改名禁止令と複名禁止令、明治政府の国民把握と徴兵徴税のために戸籍編成し機制するため、戸籍は家制度で姓は家の名称であり、妻の所属を示すための夫婦別姓を法律強制しているのは日本のみらしい。
演じ分ける「わたし」、現代の人はSNS等でハンドルネームをいくつも使い分けて複数のアイデンティティを表現。私もそうですね。
男女で異なる自称詞は明治時代、国語は「教育ある東京男子のことば」を基準にしていたという(!)翻訳では女性が女言葉を使うことが多い。「女性は女ことばを話すはず」という言語イデオロギーが翻訳やフィクションの制作過程に影響を与えているとのこと。確かに普段そんな言葉を使っている人はいない。オニイことばはないのかという問題定義も、「男らしさ」が人間の標準からきているという考察に唸ってしまった。
「ことば」で自分を表現することはどういうことか、自分の中で縛られていた無意識のアイデンティティに揺らぎが生じるくらい興味深い内容であった。投稿日:2022.10.01
このレビューはネタバレを含みます
◯◯らしいことばって何?
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社会言語学の入門書であり、ことばがアイデンティティを表す、そしてそれは場面によって変わるものであるという話。
女ことばに関する考察が面白かった。「最近の女性のことばは〜」…と言われるのは100年も前からであり、「女ことば」とされていることばは誰がしゃべっていたのかあやふやで、むしろ都合よく設定されたものだというのだ。
方言ももはや誰も現地ではしゃべっていないなんちゃって方言がキャラクターとして定着してきている感じがする。本書ではあまり直接は触れられていなかったが、SNSで文字として発信されていくことで何かことばに変化はあるのだろうか。言語学をどんどん深堀りしたくなってくる。続きを読む投稿日:2023.11.29
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