チームワーキング ケースとデータで学ぶ「最強チーム」のつくり方
中原淳(著)
,田中聡(著)
/日本能率協会マネジメントセンター
作品情報
あなたのチームでは、こんな病に罹っていませんか?
×「目標ってなんだっけ?」病
× 役割分担したはずのタスクが全くつながらない病
× フィードバックより仲良し病
× 振り返れば、誰もいない病
× 最後はいつもリーダー巻き取り病
チームワーキング(Team+Working)で必要な3つの視点
1.チーム視点:チームの全体像を常に捉える視点
2.全員リーダー視点:自らもリーダーたるべく当事者意識をもってチーム活動に貢献する視点
3.動的視点:チームを「動き続けるもの、変わり続けるもの」として捉える視点
求められる3つの行動原理
1.Goal Holding(ゴール・ホールディング):目標を握り続ける
2.Task Working (タスク・ワーキング):動きながら「課題」を探し続ける
3.Feedbacking (フィードバッキング):相互にフィードバックし続ける
世界は、大小さまざまなチームによる営み、いわゆる「チームワーク」によって成り立っています。異なるチームが重層的に重なり合いつつ、必要な物事や作業を分担しながら、社会を成り立たせているのです。
しかし「チームワーク」は、人類史上、最大の「難問:アポリア」の1つでもあります。みんなが集まれば何となくチームができ、みんなでやれば何となく「よいチームワーク」が生まれる、などということはまずありません。
どんなに優秀なメンバーが集まったとしても、お互いに、いがみ合い、最低のクオリティの仕事しか達成できないことはよくあるものです。ひとが集まれば、いつだって思い通りにはいかず、想定外の出来事が起こるものです。
めざしている方向がバラバラだったり、リーダーだけが独走してしまったり、コミュニケーションがうまくいかなかったり、表面上はうまくいっているように見えてもどこかお互いの心が通い合っていないように感じられたり……。
皆さんがこれまで経験したチームでの出来事を少し振り返ってみても、思い当たる節はあるのではないでしょうか。
チームワークとは、ひとびとにとって必要な社会的営みでありながら、私たちの頭を悩ませる難問の1つなのです。
本書は、さまざまな現場で「チームを前に進めたいと考えているすべてのひとびと」に向けて書かれています。
チームワークという言葉はよく聞いたり、頻繁に使っていても、チームワーキング(Teamworking)とは、多くの人々にとって初めて聞く言葉かもしれません。「チームワーキング」とは「チーム(Team)」に「ワーキング(Working:常に動いている状態)」を付け加えた本書の重要なキーワードです。
以下の3つを思い浮かべてみてください。
1)チームメンバー全員参加で、
2)チーム全体の動きを俯瞰的に見つめ、
3)相互の行動に配慮し合いながら、目標に向けてダイナミックに変化し続け、成果創出をめざすチームの状態。
この本は「チームを前に進め、成果を創出する風景」を日本全国に生み出したいという思いで書かれました。
当然のことながら、リーダーや管理職だけのために書かれた本ではありません。「優秀なリーダーが一人いれば何とかなる」という考え方では今の時代は通用しません。チームメンバーが「全員参加」で、ダイナミックなチームの動きを創出することが求められます。
現代社会において、多くのチームが解決に向けて取り組んでいる課題は、もっと大きく、より複雑で、難解なものです。「答え」が1つにまとまるものでもなければ、過去に誰かが答えを探していたわけでもありません。このような見通しのきかない社会の状況下では、どれだけ優秀なチームであっても、リーダー個人の牽引力だけでは前に進みません。
チームを構成するメンバー全員の賢さと振る舞いこそが、チームの成果の成否を決めます。そのような全員参加のチームによって生み出されるチームの状況こそが「チームワーキング(Team+working:チームがダイナミックに動いている様)」なのです。
本書は、リーダー、管理職だけではなく、目標に向かってチームを前に進めようとしているすべての方々に必要なチームワークについて論じたいと思います。
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この作品のレビュー
平均 3.6 (18件のレビュー)
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読む前のプレビュー
ゴールを設定して握り続けること、動きながら課題を探し続けること、相互にフィードバックし続けること。後ろの二つは、チームが機能するとはどういうことかと同じことを言ってそう。投稿日:2023.10.17
なんとなくぼんやりと考えていたことが、整理された感じ。
課題抽出が目的化してしまっている、とか耳が痛い。最初から精度100%でなくて良い、といういい意味での割り切りが大切。投稿日:2022.11.17
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