世界哲学史2 ──古代II 世界哲学の成立と展開
伊藤邦武(著)
,山内志朗(著)
,中島隆博(著)
,納富信留(著)
/ちくま新書
作品情報
「善悪と超越」をテーマに、主に善悪の規範となった宗教的思索の起源と、超越的なものへのまなざしについて、文化的諸伝統を横断しつつ考察。キリスト教を古代哲学の文脈で正面から論じ、仏教や儒教を「思想史」ではなく哲学史の観点から検討する。さらに従来は哲学として扱われてこなかったゾロアスター教やマニ教、古代末の東方教父・ラテン教父哲学までを含め、宗教の形でこれまで扱われてきた超越的思考を、哲学史として、各地域の諸伝統を有機的連関において論じていく。
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商品情報
- シリーズ
- 世界哲学史
- 出版社
- 筑摩書房
- 掲載誌・レーベル
- ちくま新書
- 書籍発売日
- 2020.02.10
- Reader Store発売日
- 2020.02.21
- ファイルサイズ
- 4.4MB
- ページ数
- 288ページ
- シリーズ情報
- 既刊9巻
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この作品のレビュー
平均 4.2 (14件のレビュー)
-
ちくま新書の世界哲学史シリーズ第2巻。古代哲学の後半を扱う本書では、キリスト教、仏教、儒教等、後に世界宗教へと発展していく各宗教の展開が扱われる。新書だからと侮るなかれ。いずれの論考も高度な内容で、読…みこなすのはなかなかに骨が折れる。でもそれだけに知的刺激をビリビリと受けることができる。
本書を読みつつ、先日読み終えた『天才・富永仲基』(釈徹宗・著)を何度か思い出した。思想や言説は、先行する思想を足がかりに、それを超克しようとする。その際には新たな要素が加えられるとする加上説を仲基は説いた。さらに、時代や言語が異なれば、説かれる考えも変わるということも指摘している。本書を読むと、プラトン然り、仏説然り、キリスト教然り、仲基の説が如何に的を射ていたかがよくわかる。そして、その変容こそが、思想をより豊饒なものとし、世界哲学へのステップであると感じる。
本書で興味深かったのは、大乗仏教の成立過程に関する論考。この逆転の発想はなかった。古典中国の成立の章も、頭の中が非常に整理された。ゾロアスター教とマニ教の章は、今までほとんど触れたことがなく面白かった。
今のような科学技術もない中、人類がいかに己の知恵と理性の腕を伸ばし、真理をつかみ取ろうとしたか。とても興奮を覚える。続きを読む投稿日:2020.11.26
このレビューはネタバレを含みます
BC500年頃に登場した中国の諸子百家、初期ギリシア哲学、インドのウパニシャッド哲学、ジャイナ教、仏教といった思想は競合状態にあり、どれか一つが圧倒的な影響力を持つということはなかった。これらの思想を…練り上げ、形作っていったのは東の漢であり、西のローマ帝国であった。それらはサンスクリット仏典の漢訳、ギリシア哲学のキリスト教への同盟という形で現われる。
レビューの続きを読む
後漢の光武帝は儒教を正当思想に定め、郷挙里選による官僚登用を行うことで儒教国家を完成させた。後漢は宦官と外戚の専横に苛まれ、宦官が儒者官僚を弾圧する党錮の禁があり、最後は黄巾の乱で滅ぶ。後漢の大儒である鄭玄は漢に代わる国家も儒教に基づくはずだと考えていたが、仏教の伝来がそうはさせなかった。仏教が伝来したのは後漢だが、南北朝時代になると北朝は仏教を統治の手段に用い、仏教は民衆まで広まった(南朝では貴族の教養として受け入れられた)。
プラトン亡き後、プラトンとそのテキストを権威とする哲学者や、プラトンを権威とはしないが、そこを知的源泉として自らの哲学を展開する哲学者はプラトン主義者と呼ばれた。とはいえ、ローマ哲学の代名詞となっているのはセネカ、エピクテトス、マルクス・アウレリウスのストア派哲学者たちであった。続きを読む投稿日:2024.02.03
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