統計データが語る 日本人の大きな誤解
本川裕(著)
/日本経済新聞出版
作品情報
いわれなき自信喪失からの回復! 本当の日本、どれだけ知っていますか?
格差や貧困の拡大、競争力の喪失、高ストレス化。これらの通説は誤りだ。統計データ分析のプロが解き明かす日本社会の隠された真実! !
著者は元有力シンクタンクのトップを務め、知る人ぞ知る「社会実情データ図録サイト」運営者。統計データに通暁し、日本社会の変化を捉える分析家。
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- 統計データが語る 日本人の大きな誤解
- 著者
- 本川裕
- 出版社
- 日経BP
- 掲載誌・レーベル
- 日本経済新聞出版
- 書籍発売日
- 2013.11.08
- Reader Store発売日
- 2019.01.31
- ファイルサイズ
- 9.4MB
- ページ数
- 324ページ
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 3.5 (15件のレビュー)
-
硬すぎず、柔らか過ぎず、なるほどなーと考えさせる内容。あらゆるメディアで数値やグラフを見る場合、データ提供側の意図を見抜くのにも役立ちそう。
投稿日:2019.09.22
著者はウェブサイト社会実情データ図録を開設している方。本書では、様々な統計を人口比や年齢調整などの比較可能な形でデータを提供し、丁寧な分析をしているが、解釈にはまだ議論が残る部分も感じた。
日本の相…対的貧困率は14.9%(2005年)で、OECDではアメリカに次いで2番目に高い。長期的にも上昇している。日本は年齢別の賃金格差が大きく、年金収入のみの低所得高齢者が増えていることが原因であるとしている。ただ、年齢別や世帯数別のデータがないため、分析が不十分との印象が残る。上位1%の高額所得者の所得シェアは、1980年代後半以降の欧米各国の上昇率の高さが目立つが、日本でも2000年頃から少しずつ上昇しているように見える。
国民経済計算(SNA)の定義の一般政府には、地方政府、教育、社会保障基金も含む。日本の一般政府の公務員数は5.3%(2005年)でOECDで最も少ない。日本では教師当たりの生徒数が多いと言われるため、教育機関の職員数が少ないことが多少なりとも影響しているのではないかとの疑問が残った。
日本の公共事業のGDP比は、日米構造協議で1991年度から10年間で総額430兆円を公約したため、1980年代後半の4%台から6%前後に増えた。2011年は3.1%となり、OECD34か国中14位。ただし、削減されたのは地方政府の公共事業で、国の公共事業はほぼ横ばいを続けている。
日本の週当たりの労働時間が49時間以上の労働者は23.1%(2010年)で、OECDでは韓国に次いで2位。1980年代までは、オイルショックの時期を除いて30%台後半で推移していたが、土曜日の休日化や祝祭日の増加によって1990年代には20%台後半に、2008年以降は20%台前半に減少している。著者は、睡眠時間が減少している理由を身の回りの用事が増えていることと関連づけているが、仕事の時間とほぼ並行して減少していることから、仕事の疲れを癒すのに必要な時間が減っているとも解釈できるように思う。
日本の自殺率は、OECDでは韓国、ハンガリーに次いで3番目に高い(2010年)。日本の自殺者数は、終戦から1958年まで、1983~1986年、1998年以降の3回急増した時期がある。人口当たりの自殺率は、1998年以降、1950年代後半と同水準で推移している。年齢を調整した標準化死亡率では、高度成長期やバブル景気の1990年代前半に減少しているが、1998年以降は1970年代と同水準。年齢別では、75歳以上、65~74歳が戦後一貫して減少しているが、55~64歳は1980年頃以降、45~54歳と35~44歳は1960年代後半以降、25~34歳と15~24歳は1990年頃以降、それぞれ上昇に転じている。男女別では、男が景気とともに変動が大きく1960年代後半以降上昇傾向にあるが、女は小さく長期的には減少している。著者は自殺率は増えていないと結論付けているが、女性では減少している一方、男性では明らかに増加していることから、楽観視せずに社会的対策は必要と思う。
日本の他殺による死亡者数は、1955年の2119人以降減少し、2012年には383人になった。人口10万人当たりの他殺率は0.5人で、世界の中でも最も少ない。他殺による死亡者数が少ないことは喜ばしいことだが、自殺者数が多いのは社会のあり方を問い直したくなる事実だ。
<社会実情データ図録>
相対的貧困率
労働時間の長期推移
長時間労働者比率
自殺は本当に増えているのか
自殺率の国際比較
他殺による死亡者数続きを読む投稿日:2016.01.16
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。