ひまわり事件
荻原浩(著)
/文春文庫
作品情報
老人ホーム「ひまわり苑」と「ひまわり幼稚園」はお隣同士。妻を亡くし「苑」に入居した益子誠次は、幼稚園児と一緒にひまわりの種を植えた。経営が同じ「苑」と「園」には実はさまざまな不正の疑いがあるが、老人と子供たちは非力ゆえになかなか糾(ただ)すことができない。しかしある日、訳ありの「苑」の入居者・片岡さんがとうとう決起、誠次と子供たちと一緒にバリケード封鎖を敢行する。老人と子供が手を組んだとき、奇跡は起こるのか? すべての世代に送る「熱血幼老小説」。
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商品情報
- シリーズ
- ひまわり事件
- 著者
- 荻原浩
- 出版社
- 文藝春秋
- 掲載誌・レーベル
- 文春文庫
- 書籍発売日
- 2012.07.10
- Reader Store発売日
- 2012.12.28
- ファイルサイズ
- 1.5MB
- ページ数
- 551ページ
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この作品のレビュー
平均 3.6 (83件のレビュー)
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2020年7月30日読了。
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有料老人ホーム『ひまわり苑』と『ひまわり幼稚園』は同じ理事長が経営する隣り合う施設。
ある日突然、その2つの施設の境界であったコンクリート塀が取り払われ、お互いに行き来…自由な状態に。
『お年寄りに明るさと活力を、子どもたちにいたわりの心と人生の知恵を。』
という謳い文句で打ち出された『園・苑一体化施策』だが、その実情は県議会議員も務めている理事長の次期選挙に向けての人気取りでしかなかった。
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経営側の勝手な思いつきによって、現場で働く職員達は様々な変更に頭を悩ませる事に。
そして、一番迷惑を被ったのは『ひまわり苑』の入所者の老人達と『ひまわり幼稚園』の園児達だ。
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年の差70以上の老人達と園児達。
老人から見た幼児は猿の群れ、はたまた宇宙人以上の不可解な生き物。
園児から見た老人は、自分たちの何十倍も生きているゾンビや妖怪のような恐ろしい存在。
そんな両者がいきなり仲良く分かり合えるはずもなく、お互いにどのように接して良いのか分からずギクシャクとした状態が続いていた。
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そんな中、園庭で遊んでいた園児の晴也達のボールがひまわり苑の花壇の中へ転がっていってしまう。
入所者の誠次がその花壇で育てていた植物の芽がボールに潰されてしまった。
怒った誠次は晴也を叱ると同時に、植物が生き物であること、命の尊さというものを教えるために、亡き妻が好きだったひまわりの種を一緒に植える事を提案する。
その一件から、お互いに不器用ながら交流を深め、徐々に打ち解けていく老人たちと園児たち。
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しかし、ある事をきっかけに思いもよらない騒動が巻き起こる…。
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長く、陰鬱な梅雨の時期を夏らしく爽やかな本で乗り切ろうと選んだ一冊。
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老人たちと園児たちの掛け合いは、コミカルでユーモラスでとても笑える。
初めは『子供なんて嫌いだ』、『ジジババ達は怖い』と互いに敬遠していた両者が次第に打ち解けていく様子は読んでいてほのぼのとさせてくれる。
誠次が晴也の事を、本当の孫でもないのにとても心配し、あの子を怒らせたり悲しませたりしている者がいたら許せないと思う所や、
怖くてまともに話をすることも出来なかった晴也が、誠次に肩車をされて蝉を取って笑っている所などは胸が熱くなった。
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ただ老人たちと園児たちの触れ合いストーリーだけではなく、
亡き妻、亡き父への想い・死生観・家族愛・介護施設のあり方・自分の想いを我慢する事なく、権力に立ち向かえというメッセージ等とてもテーマも多く深い作品だった。
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3万本のひまわりは、さぞかし雄大であるだろう。続きを読む投稿日:2020.07.31
可もなく不可もナシ。
幼稚園と老人施設の交流なんて、たぶんこんなもんだろうな。
しかし、赤な全学連だった連中は今やおじーさんなんだねぇ。投稿日:2023.05.01
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