ROOKIES 3
森田まさのり(著者)
/週刊少年ジャンプ
作品情報
【ページ数が多いビッグボリューム版!】用賀第一高との練習試合に向け、活動を開始した二子玉川野球部。川藤は、最後の一人を、かつてスター選手だった安仁屋に絞り、説得にあたるが、軽率な“甲子園”発言で、逆に安仁屋は野球部を拒絶。だが、川藤は、彼の内なる葛藤を見抜き、無謀な勝負の賭けに出るが!?
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商品情報
- シリーズ
- ROOKIES
- 著者
- 森田まさのり
- 出版社
- 集英社
- 掲載誌・レーベル
- 週刊少年ジャンプ
- 書籍発売日
- 2007.10.18
- Reader Store発売日
- 2012.03.02
- ファイルサイズ
- 69MB
- ページ数
- 336ページ
- シリーズ情報
- 全15巻
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この作品のレビュー
平均 5.0 (1件のレビュー)
-
このレビューはネタバレを含みます
安仁屋の痛みをわかってやれなかったのは死ぬほど悪いがど素人が甲子園を目指すのは悪くない
レビューの続きを読む
という川藤の考え方がとても好きだ。
悪かったと真っ直ぐに頭下げて謝ってくれる大人なんてそうそういない。これだけで信用できる。
塔子ちゃんの存在も心強い。
くだらないと安仁屋に言われて怒る若菜。
拳で語り合っているのだからやらせとけという先生が余裕だ。
なんで部室来たんだと安仁屋に言う御子柴の、
もう来るなという理由がもう期待させるななのが良い。
俺だって野球しかねーよ、わかってんだそんな事
という安仁屋の言葉に切なくなった。
負けるために努力してた、という言葉は辛いものがある。
確かに俺はバカだけど甲子園に行けないなんて保証はどこにもない。
そうやって真っ直ぐ自分も他人も信じられるのは強いし恰好良い。
雨の中男の勝負も恰好良かった。
教師と生徒じゃない、男同士の勝負。
ただただ本気な川藤が良い。
新庄が塔子ちゃんに傘を差し掛けるシーンは印象的。
新庄が安仁屋のことも川藤のことも理解しているのが良い立ち位置だ。
傘を塔子にあげて去っていくところも、関わりすぎ無くて良かった。オチも好き。
塔子ちゃんが「男ってみんな要領悪い!」と言い切るところが可愛いし共感する。
傍から見ていたらもどかしいが、男同士の語り合い方の描写が本当に良い。
面倒臭いと笑いながら、戻るきっかけを塔子ちゃんも投げかけてくれて、軽口を叩きつつも川藤のことをカントクと呼ぶ安仁屋。
読んでいて嬉しくなるシーンだ。
塔子ちゃんの見立て通り御子柴がキャプテン、若菜がムードメーカーで、ピッチャーも決まり
一応試合が出来そうなところまできた。
それだけでも感慨深いのに、川藤は強そうなチームだと言い切るのもまた良い。
9人揃ったのを見て、池辺先生は嬉しそうなのに校長は思惑が外れて悔しそうだ。
どんな無謀な事にも挑戦出来るのは素人の特権。
桧山も最初は殴ってやろうと探していた訳だが
わかったら協力してくれるところが友情だ。
若菜が捕球出来た時の桧山のにやっとした表情、川藤の拍手が良かった。
みんな吊られて拍手するのがまた良いシーン。
その後川藤にも拍手が起こるのがにこにこしてしまう。
陰で努力して成果を出す恰好良さ。
643が決まった時、それだけなのに感動する。
みんな野球を好きになってきてる。好きこそものの上手なれだろう。
用賀に挨拶に行って失礼な態度をされた時、御子柴に詫びろと言ってくれる川藤。
その場で声を上げてくれる先生なんてまずいなかなろう。
御子柴がいいよというのも、投げやりなのではなく「好きだけでうまくなれる」という実感があるから。好きだから努力できるのだ。
あそこからここまできたチームなら負けない。
塔子ちゃんもしっかりしているし、呼ばれて来る新庄も良い子。
ユニフォームを渡しに行く役が関川なのも良かった。
いよいよ試合の日。
誇りに思うと言われたら嬉しい。
校長が校内の話ならまだ揉み消せるというのも
悪いことだけれど気持ちはわかる。
塔子ちゃんの前でだけだとは言え、安仁屋が自ら甲子園という言葉を発するとは。
関川の髪型がダメなのではなくて、そのままではヘルメットがかぶれず命に関わるからダメというのが川藤らしい。
御子柴の回想から、背番号が大写しになるカット割が素晴らしいかった。
キレる若菜を止めた川藤が一転相手校の先生に怒りに行くところも良かった。
まずこの試合に辿り着くことが目的だった。
それが達せられたから次は勝つために最善を尽くす。
それにはチームワークが最大の武器。
最初の初得点で突っ込まれているオチも良かった。投稿日:2023.07.23
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