使ってもらえる広告 「見てもらえない時代」の効くコミュニケーション
須田和博(著)
/アスキー新書
作品情報
広告がもう「見てもらえない」としたら? もっと生活の奥深く入りこみ、消費者と「つながる」には? 本書では、サービスとしての広告を開発し、身近なところから実感を持って生活者=ユーザーと「キズナ」をつくり上げる「使ってもらえる広告」を提案する。グラフィック、テレビCM、ウェブ……すべてを経験してきた人気クリエイティブディレクターが語る「広告の最前線」。
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この作品のレビュー
平均 3.7 (47件のレビュー)
-
広告からWEBに携わっている人間みんなが漠然と思っていることを、整理して書かれている感じ。
それ以上でもそれ以下でもない。投稿日:2018.10.29
このレビューはネタバレを含みます
1.使ってもらえる広告
レビューの続きを読む
■学んだこと
▼今の広告の世界
・生活者への向き合い方が不十分なせいで、コミュニケーションが成立しにくくなっているところが少なからずある。
▼広告はまだやれる、しかし変わ…る
・いわゆるマス広告が、これまで大量生産、大量消費の経済で果たして来た役割を、終えようとしている。
▼ユーザーとの付き合い方
・通常ならば、キャンペーンはこちらの決めた時期に終わるのが当たり前だし、
それで不都合もなければ、何の不評も出ないはずなのだが、
ユーザーとじかに接しながらコミュニケーションを親密に積み重ねていると、そういうわけにもいかなくなる。
▼ユーザーと企業の間に立つということ
メッセージの送り手は、とにかく何をすればユーザーに一番喜んでもらえるのかを、いままで以上に丁寧に考えていく必要がある
⇒いまの時代に求められているのは「プロモーションになりうるサービス開発」であり、「サービスとしての広告」。
▼オバマキャンペーンに最高の賞を捧げることで、カンヌ国際広告祭が世界に向けた発信しようとしたメッセージ
・オバマ候補が大統領になれたのも、「広告コミュニケーションの力」である。
・アメリカ合衆国大統領選挙という、世界最大の宣伝キャンペーンでさえも、
有効な「媒体」とその「使い方」が、従来から大きく変わった。
▼どう伝えるか、ということ
・素晴らしいCMはごく少数に過ぎない。多くのCMは企画の段階でユーザーに商品のことを「どう伝えるか」を考える前に、
条件反射的に「どう表現するか」を考えてしまっている。
⇒気付かない間に「手段」であるはずのクリエイティブが、「目的」になってしまっている。
▼いい広告とは
接する人の数にかかわらず、ユーザーが動かない広告は、ダメな広告だある。
・前傾30度
ネットユーザーの姿勢は前傾30度であり、能動的でせっかち。
ちょっとでもつまらない感じるとたちまち離脱してしまう。
▼ウェブがやってしまったこと
「広告宣伝費の半分は無駄である。ただし、どの半分かがわからない」
という揶揄される言葉があるが、その分からなかった半分を分かるようにした。
▼ウェブにおいて求められる価値
・どんなによくできたコンテンツであっても、ウェブの世界では「鑑賞して終わり」じゃ意味が無い。
何がしかの体験なり、サービスを提供できて、初めて進化を発揮する。それがウェブにおいて求められる価値である。
・ユーザーは電車の乗り換え案内のような面倒なものがあるからこそからウェブを利用する。
だからこそ、ウェブの中にまた面倒なサイコンテンツがあったら利用しない。
▼使ってもらえるということ
・「使ってもらえる」は、広告にかぎらずデジタル化の進んだ現代社会のさまざまなシーンで「使える」と思う。
今の時代のコミュニケーション作法を考える上での最重要キーワードである。
▼CGMの仲間に入れてもらう
・CGMにアプローチするときに一番マズイのは「CGMを使ってやろう」といった考え方を持たない。
あくまでも、「CGMの仲間に入れてもらう」という謙虚さが必要。
▼ユーザーに愛される五つの極意
・つっこまれクリエイティブ
・ルールクリエイティブ
・コンテンツ消費からコンテクスト消費へ
・仮説検証から仮説探索へ
・全員シロートの時代
▼人間が変わらない限り、広告の基本原理は変わらない。
・いくらテクノロジーが進化し、その手法やスタイルが変わろうとも、
広告に求められる物は、本質の部分では、これまでとまったく変わらない。
人間の欲しい物全ては、昔から存在しており、メディアだけは確実に進化していく。
▼広告制作の5大ハードル
①新しいか?
②見たこと無いか?
③わかるか?
④企業や商品のシズルがあるか?
⑤荷(商品)が動くか?
▼ユーザーが一番エラい
・広告の場合、そのコミュニケーションが商品の価値をきちんと伝えているか、
グッとシズるか、そして商品が欲しくなるかどうか、みんなの役に立っているかどうか。そういったことが重要である。
■実践していける事
①広告でなくとも、便利なWEBサービスを利用して、それをどのようにコミュニケーションに落とし込めるか考えてみる。
②自身もCGMをもっと活用してどういったものがインターネットユーザーに受けるのか、考え抜く。
③知恵袋を活用して、仮説検索を行ってみる続きを読む投稿日:2019.08.29
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