この作品のレビュー
平均 4.0 (3件のレビュー)
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この7年程ですが平日は朝早く起きて会社に行くようにしています。2番電車に乗って行くのですが、夏は良いのですが冬は寒いので時間をずらしてしまいます。
でも生活スタイルは自分の中では同じだと思っていま…した。この本には旧暦の紹介と共に、江戸時代使われていた不定時法も紹介されています。日の出と日の入り時刻に応じて時間が決まるもので、今の私の生活にぴったりだと認識しました。
以下は気になったポイントです。
・中国では言葉が何種類もあり違っているが、中国人としての共通のバックボーンが「農暦」であり、年中行事の基準を太陽暦ではなく、農暦に置いている(p4)
・旧暦を学ぶメリットは、文学や歴史がよく分かるようになるだけでなく、毎年の天候予測ができるようになる(p5)
・旧暦は、太陰太陽暦のひとつで、明治5年12月3日の改暦まで、1269年にわたって日本で使われていたもので、基本は中国で4000年以上前に開発された農暦と同じ(p17)
・農暦は地域暦であり、東アジアにしか適用できない、厳密には、中国、朝鮮、北海道を除く日本列島が適用範囲となる(p18)
・夏の閏月は、18世紀頃までは平均で10回程度であったが、19世紀が14回、20世紀が20回、21世紀が19回と極端に多くなっていて、温暖化を予言している(p26)
・西暦1000年以降の気候をこまかくみると、中世温暖期(1000~1300)、寒冷な小氷期(1550~1850)になり、それ以降は温暖期になった(p27)
・旧暦カレンダーは1987年に社団法人大阪南太平洋協会が発行した(p53)
・ユリウス暦とグレゴリウス暦について、1年が365日であるが、小数点以下の割り切れない時間の誤差を同処理するかで違いがある(p65)
・1582年(天正10年)、ローマ法王グレゴリウス13世が、ユリウス暦の10月4日の翌日を10日飛ばして、10月15日と改暦したのがグレゴリウス暦、日付は飛ばしたが曜日(七曜)は飛ばさなかったので連続性は保たれた(p68)
・現在でも使われている雑節は、節分・彼岸・社日(土の神様を祭る)・八十八夜・入梅・半夏生・土用・二百十日・二百二十日である(p90)
・当時の労働時間を、明六つから暮六つまでと考えると、当時では10時間56分、夏至では15時間52分であり、基本は2時間だが、季節によって「1時」の長さが異なる(p95)
・鐘で時を知らせる場合、最初の3つは「捨て鐘」といってカウントしないので、4つ目から数える(p96)」
・六曜星の循環は、「勝(しょう)友(ゆう)負(ふ)滅(めつ)安(あん)赤(せき)」である(p104)
・明治5年12月3日を明治6年元旦に改暦したので、明治新政府は、明治5年12月と明治6年閏6月の二ヶ月分の月給を節約できた(p116)
・門松飾りは、12月28日に飾り、1月6日の夕暮れに撤去する(p149)
・TV時代劇で、時代考証はされていても、こよみ考証はめったに行われていない(p173)
・目黒行人坂大火とは、1772年2月29日(新暦4月1日)に大円寺の放火により江戸市中を焼き尽くした(p177)
・木から火が生じ、火から土が生じ、土から金が生じ、金から水が生じ、水から木が生じるとい考え方が、五行循環である(p197)
・木ー青ー春ー東ー朝ー肝臓、火ー赤ー夏ー南ー昼ー心臓、土ー黄ー土用ー中央ー午後ー脾臓、金ー白ー秋ー西ー夕ー肺臓、水ー黒ー冬ー北ー夜ー腎臓(p198)
2011/1/2作成続きを読む投稿日:2011.07.26
旧暦の仕組みを分かり易く解説。特に「うるう」についてはこれでやっと分かったという感じ。新書ながら資料的・辞書的な価値がある本。
投稿日:2015.07.21
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