なぜトヨタは人を育てるのがうまいのか
若松義人(著)
/PHP研究所
作品情報
「モノづくりは人づくり」「人が人をつくる」「モノをつくる前に人をつくれ」――トヨタには営々と語り継がれてきた人づくりへのこだわりがある。成果主義にもリストラにも背を向け、いまだ終身雇用を守りつづける会社が、なぜ純益一兆円を超え、アメリカのビッグスリーを凌駕するトップ企業となったのか? 「上司と部下」の関係に焦点をしぼった人づくりの面から、世界最強経営の根幹を明らかにする。人を育て、自分を育て、会社を大きく育てるトヨタのノウハウは、仕事のうえでも、人生を豊かに生きるうえでも、きっと役に立つ。
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商品情報
- シリーズ
- なぜトヨタは人を育てるのがうまいのか
- 著者
- 若松義人
- 出版社
- PHP研究所
- 書籍発売日
- 2006.01.09
- Reader Store発売日
- 2010.12.01
- ファイルサイズ
- 0.3MB
- ページ数
- 208ページ
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この作品のレビュー
平均 3.8 (30件のレビュー)
-
なぜトヨタは人を育てるのがうまいのか
著:若松 義人
PHP新書 379
トヨタ流「人の育て方」それは、考え抜く力をつくること
・人間の能力にそれほど大きな差はなく、あるのは悩む力、つまり、悩力の…差ではないかと思えてならないのです
・人間は、困った状況に追い込まれると、なんとか状況を打開しよう、楽になる方法はないものか、と必死に知恵を出すものです
・困難や問題を、知恵を出すチャンスだ、ととらえ、楽になる方法はないか、と必死に知恵を出してみてください、知恵を出すことが日常になります
気になったのは、以下です
■平伏させず心服させる
・トップは言うだけでなく、みずから率先して改革に取り組む気概が必要です
トップが先頭に立って、一つ一つ改善を積み重ねていくのです
・相手がトヨタ生産方式を完全にマスターし、きちんと成果を上げるまで、根気よく言い続ける
決して、途中で投げ出さない
それが大野氏の信念であり、トヨタ流の人づくりだ
・人づくりには忍耐がいる
こちらが答えを知っていても、まずは相手に考えさせるという意味での忍耐だ
・答えは自分で見つける
・人づくりは権限でやるものではない
仕事は権限や権力でやるもんじゃない
自分の職務権限を大きくしたって、いいモノができるわけではないんだ
仕事は、現場の人たちに対する粘り強い理解と説得で進むんだ
・今日のことは今日やる
明日までにやろう、などと考えても、そうそういい知恵は出てこない
明日のことも考えず、とにかく、今日に全力を尽くす
・モノづくりの基本は、安全と5S(整理・整頓、清掃、清潔・しつけ)である
・ジャスト・イン・タイム:必要なモノが必要なとき、必要なだけ
・仕事を進めるうえで、標準作業、を決める
標準のないところに改善はない
・形を持つ人が、形を破るのが型破り、形がないのに破れば、形無し
・基本的なことができていないのに、ほかのことをやろうとしても、お客様に来てもらえるわけがありません
・トヨタ生産方式で大切なのは、ムダと仕事をはっきり見分ける目だ
現場を見て、ムダじゃないか、仕事に関係のない動きじゃないか、をきちんと見分ける
そのうえで、改善を行うのだ
だが、改善をしたら、また新たなムダが生まれてくるものだ
■人と環境を同時に育てる
・自分の意見に固執するのではなく、やってみた結果を重視することだ
・人づくりに大切なのは、思いつきでものを言うな、対案なしに反対するな、ということだ
・大野氏は、前工程がつくったモノを後工程へ流していく、という一般的なやり方をひっくり返した
後工程が必要なモノを前工程に引き取りにいう、という脱常識のやり方を考案したのだ
・百聞は一見にしかず、百見は一行(行動)にしかず
・いい品質のモノは、工程でつくり込んでいかなければならない
・見える化:成功も失敗も、そのプロセスをみんなに見える形にして共有することだ
■小さなミスに大きく学ばせる
・失敗を評価しなければ人は伸びない
・失敗したときには、なぜ失敗したのかを必死に考えます
考えると、理由に思い当たる
すると、途端に自分の能力、ポテンシャルがポーンと一段上がる
そんな経験を繰り返すことで人は成長するし、私自身もそうやってきた
・危機はみずからを変えるチャンスである
指導する側もされる側も、相手のせい、にしているばかりでは、互いに伸びていくことができなくなる
・なぜ、を五回繰り返して真因に迫り、本質的な解決を図るのがトヨタ流である
・いかなる変化も突然起きるわけではない
必ず変化の前兆がある
前兆を早くつかみ、対策を怠らない人にとっては、変化は自らを改善するチャンスとなる
だが、前兆に気づかない人には変化はいつも、ある日突然だ
起きてからあわてても遅い
・自分自身の目標を心に強く持ち、全力を尽くせば、目先の結果が悪くてもきっと次には活かされるはず
・ものごとは新しく始めるのも大変だが、撤退するのはもっと大変だ
・仕事は一つ一つ決着をつけていく
いったん取りかかったことは、とことんフォローアップして結果を見届けることが大切だ
■ケタの違う発想を引き出す
・仕事は部下との知恵比べ:部下に指示や命令を出した以上、一緒に苦しむ、一緒に考える、ことが大切だ
・トヨタの上司は、部下をよく見ているし話を聞く
正解は教えないが、相談すれば必ず、一緒になって考えよう、と言ってくれる
そこから上司と部下の一体感が生まれ、モチベションも上がる
・考えることを部下に丸投げするようでは管理者の資格はない
仕事は、自分の頭で考えて、自分の目で見て、自分の責任で行動するもものだ
・前工程は神様、後工程はお客様
協力会社は、自分たちにできないことをしてくれる
だから、前工程は神様である
・トヨタ流の基本は、知恵を出すこと、まずやってみること、だ
・改善は質より量を出せ
量をこなしていくと、質に変化が起きますから
■呼びつける前に現場に出向く
・トヨタ流人づくりに、マジック、はない
当たり前のことを当たり前にしているだけのことである
・難クレームのときは、上司みずから行け、台風や地震のときは、部下の報告を待たず、上司が現場にいけ
・仕事は誰も見ていないようで、誰かが見ているものだ
どうせ誰も見ていないから、といい加減な気持ちでやっていると、そのいい加減さが仕事に現れる
誰も見ていないときにどんどん仕事をするかで、その人の真価が問われることとなる
・情報収集の手段は2つ
読書と人脈というオーソドックスなものだ
■自分の部下を会社の財産に育てる
・人づくりは10年単位の仕事、じっくりと立て直す
・モノづくりは人づくり
・安全第一、営業第二
目次
人づくりとは「考え抜く力」をつくること はじめに
第1章 平伏させず心服させる―人づくりは信頼改善である
第2章 人と環境を同時に育てる―人づくりはシステム改善である
第3章 小さなミスに大きく学ばせる―人づくりは問題改善である
第4章 ケタの違う発想を引き出す―人づくりは発想改善である
第5章 呼びつける前に現場に出向く―人づくりは現場改善である
第6章 自分の部下を会社の財産に育てる―人づくりは自分改善である
おわり
ISBN:9784569645339
出版社:PHP研究所
判型:新書
ページ数:208ページ
定価:700円(本体)
2006年01月09日第1版第1刷
2006年07月25日第1版第13刷続きを読む投稿日:2024.05.01
割と付箋多かったかな。
仕事の立場が変わって、長的な役割になってしまったので、改めて育て方の本を読んでみた。
新人の研修担当だった時に読み漁っていたので、そうそうと、思う反面出来てないなぁと自制をし…た。
それと、あの頃とは立場も違うわけで、なかなか思う通りにいかない。
違う目線で読む事で学ぶ事も多かった。
あとはどう活かすかだよなぁ。続きを読む投稿日:2024.05.19
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