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むかし・あけぼの 上 小説枕草子
田辺聖子 / 角川文庫
大・愛読書、なんだけど
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きれいな文章で小説化されたエッセイ、枕草子。ああほんとにそうね、ああ私もそう思う、この満ち足りた交歓が全編を貫く。清少納言が友人知人とそうしたように、千年後の私たちと頷き合えるなんて、古典とは何と素晴…らしいものか。
30年、何度も何度も読んでぼろぼろになった愛読書が電子書籍で出たときは狂喜した。分厚いのだ、この本は。これで出先でも読める!
しかし、読み始めてまもなく、ぞわり、とした気持ち悪さが体を撫でるようになった。原因はふりがなである。一番肝心のヒロイン「中宮定子」、これは「ていし」のはずだ。最初の一回だけならともかく、何度も何度も「さだこ」。同様に「彰子しょうし」も「あきこ」。平成の怪談や昭和の女の子じゃないんだからさ。
「太上天皇」だいじょうてんのう?「だじょう」だろう。
「釣合」だれがどうみても「つりあい」だろうに、「あいあい」って何だ?
「出仕の君」をどうやったら「さいしょうのきみ」と読めるんだ、これは同僚の「宰相の君」だろうが。
「よみ返る」?田辺聖子がこんな綴りするか?「甦る」の間違いだろ?
ああ気持ち悪い!気になって物語の世界に没入できない!
もう紙のは要らないと処分してしまったので、改めて買い直した。出先で読む、は諦めよう… 続きを読む投稿日:2016.09.15
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男・50代からの糖質制限―ストーリーで学べる最強の食事法
江部康二 / 東洋経済新報社
私が辛いのはそこじゃない
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やっぱり私の頭にはこういう小説仕立てが読みやすいです。「おやじダイエット部」とかね。
今、私51歳。女だって大元は同じはずと自分に引き付けながら読みました。
が、やっぱり男の人はパンやお菓子への執…着はないんですね~。私がお酒がなくても痛くも痒くもないのと同じか~。
糖質制限に出会って5年、ご飯も麺もなしで全然平気、たんぱく質脂肪を意識して摂る食生活はすっかり定着しましたが、おいしいパン、ケーキにパフェ以下諸々の甘いもの中毒は絶ち切れていません。戦いはまだまだ続きそうですが、年代的にそろそろリミットかなと気持ちを新たにしています。 続きを読む投稿日:2018.10.19
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手ぶらで生きる。見栄と財布を捨てて、自由になる50の方法
ミニマリストしぶ / サンクチュアリ出版
ここまでの道は遠けれど
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断捨離、お片付け、ミニマリスト
こういう本、大好き❤
でもさすがに寝具を処分して床に寝るのは…
いや、腰にいいのは知ってるし、戦前からある西式という健康法にもあるけどさ
…寒いよ(((・…・;)
ルンバは要らないな~
私、お掃除好きだしやってて楽しい
遊んでるのと一緒だもん(〃^ー^〃)
洗濯乾燥機も要らないな~
洗濯物「干す」のは苦にならないもの
めんどくさい取り込み畳み、は乾燥機も同じだよね(´・ω`・)?
欲しいもの我慢してもやもやするくらいなら買っちまえ
スマホ捨てようかって悩む人はあんまりいない、それは要るものだから
悩む時点でそれは「要らない」もの
色々共感できるなあ( ゚ー゚)
でね、最近思うんだけど、ミニマリストの本は男の作者の方がキレがよくて爽快(*゚∀゚)=3 続きを読む投稿日:2019.02.12
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ハゴロモ
よしもとばなな / 幻冬舎
帰るところ
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生意気盛りの思春期の私は特に嫌な思いをしたわけでもないくせに田舎が嫌で、進学を期に上京、そのまま就職した。地方出身の友人たちが家を恋しがり、めそめそと母親に電話するというメンタリティは、電話なんかしよ…うものなら「何事?」とびっくりされるようなドライな親に育てられた私には理解不能だった。
それでもくたびれ果てた時に「帰って来なよ」、と言ってくれる人がいる。悠久の昔からそこにいた山も川も変わるわけもなくそこいる。帰るところがある、というのはきっと無意識なうちにも支えであったに違いないと思うのだ。
私がどんな人間であっても、故郷の山や川から見れば子供が駄々をこねたりすねたりしてるようなものだろう。そんな暖かい眼差しを感じる作品だった。
続きを読む投稿日:2016.07.03
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さきちゃんたちの夜
よしもとばなな / 幻冬舎
あー、これ私だわ
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働いて生活してという地味でまっとうな設定でありながら、実は家賃だ光熱費だ社会保障費だということを本当には心配しなくてもいい身分で、さらに言えばニューエイジっぽくちょっと地面から浮いてるような、輪郭がぼ…やけてるようなぼうっとした登場人物が多いこの人の作品には珍しく、あーこれ私だわ、と共鳴する部分が多く、面白く読めた。 続きを読む
投稿日:2016.07.05
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楽老抄 3 ふわふわ玉人生
田辺聖子 / 集英社文庫
これを持って図書館へ行こう
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読んだことのある本、知っている本なら「そうそう、そうなのよ素敵よねえ」
知らない本なら「へえ、読んでみようかな」
好きで面白くて素敵だと思っていることを人にわかって貰いたい時の熱意、行間に溢れている嬉…しくてたまらない想い。何か面白い本ないかな、というときの格好の読書案内。
続きを読む投稿日:2017.03.26