ライトノベル
ブギーポップ
シリーズ内の平均評価:
(261)
君には夢があるかい?残念ながら、ぼくにはそんなものはない。でもこの物語に出てくる少年少女達は、みんなそれなりに願いを持って、それが叶えられずウジウジしたり、あるいは完全に開き直って目標に突き進んだり、また自分の望みというのがなんなのかわからなかったり、叶うはずのない願いと知っていたり、その姿勢の無意識の前向きさで知らずに他人に勇気を与えたりしている。 これはバラバラな話だ。かなり不気味で、少し悲しい話だ。――え? ぼくかい? ぼくの名は""ブギーポップ""――。 第4回ゲーム小説大賞〈大賞〉受賞・・・
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★ブギーポップ 4年ぶりの最新作★ 君は自分が呪われていると思うかい? ああ、残念ながらそうなんだよ。誰もが理不尽で不条理な圧の数々を受けずには生きられないのが世の定めさ。例外はない。 陰口ばかりの娘も、悪を気取る男子も、このぼくブギーポップだって、当然―― 県立深陽学園で「この学校は呪われている」と奇妙な噂が流行し、生徒のうちに潜む底なしの不安と苛立ちが暴かれて暗闇へ変わっていく…… 統和機構も、炎の魔女さえ無効化する圧倒的な呪詛が完成して、最後に残るのは歪んだ超越者か、子供たちのささやかな想いか…… 死神ブギーポップが混沌と無情の渦中に消えるとき、少女の影はすべてに牙を剥く――
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君にはどうしても思い出せない記憶があるかい? はっきりとした形にならない想い出が心に引っかかってはいないかな。曖昧な過去に引きずられて、現在をむげにして、未来を犠牲にしてはいないか? そう、死神たるぼくの曖昧なる敵ディジー・ミス・リジーのように――スプーキーEの死後、虚脱状態になっていた織機綺の前に現れた統和機構の使者は、彼女に責任を取ることを求め、綺は暗い記憶の扉をこじ開けられる。そしてすべてに価値を見いだせない無気力な少年乙坂了哉が事態をもてあそび無為で無明な日常に復讐し始めたことで、街はその輪郭を失って崩壊し始める。ブギーポップはそれを傍観し、炎の魔女さえ空回りを避けられない世界の危機の中で、綺は闇の深奥に辿り着くことができるのか・・・・・・?
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僕はパニックキュート。人々の間に混乱と恐怖をまき散らして、その後で安心させて社会を安定させるのが仕事だ。人間なんて目先の感情でしか動けないんだからチョロいもんさ、って思ってたんだけど、どうも変なヤツがいるらしい。人が人生で一番美しい瞬間に現れる死神が、この支配を揺るがす可能性があるみたいなんだ。女子高生の噂話の中でしか現れない、そいつの名はブギーポップ。ここはヤツと直に話をつけなきゃならないようだね。手伝ってくれないか、末真和子さん――人類を過剰進化から守護する統和機構にあっても異質な能力が、都市伝説の黒い影を追うとき、取り返しのつかない虚無への扉が開く。奇妙な帝王学に導かれた異形の観念のもとで、世界が選ぶのは透明な絶望か、無明の死神か・・・・・・?
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君は自分が正しいことをしてると思うかい? 何も間違ってなくて、悪いのは他のヤツのせいだと? でもほとんどの人間が君と同じように考えているから、正しいことを決めるのは絶対に不可能なんだよ。それがわからないと、逃げ出し損ねたウサギのように狩られるだけさ。その相手が炎の魔女になるか、死神になるかは君次第だけどね――街から少年少女が消える〈計画〉を巡って、九連内朱巳と羽原健太郎、二人の天才が対立する。互いの姿を相手に見せない息詰まる頭脳戦の果てに待つのは、しかし彼らの想像も及ばぬ混沌と虚無の産物“ラビット・ラン”だった。何もかも踏みにじり、一切の反省を持たない無邪気な悪意が拡散し、世界が抵抗不能の破滅に汚染されていくのを彼女らは阻止できるのか・・・・・・?
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君は世の中が間違っていると思ったことはあるかい? もし不満があるなら君は反逆しなければならない。だが気をつけなきゃならないのは、君の行動でとても迷惑する人が出ることと、このぼく、ブギーポップに殺されてしまうかも知れないってことだ――統和機構内部の勢力争いに巻き込まれてしまった織機綺と谷口正樹。若い恋人たちに科せられた試練は、自分自身をも裏切るいびつな心の影と直面することだった。お互いのためと考えながらも、決断できない弱い精神が二人を苦しめる。その中で浮かび上がってくるのは、かつて世界を滅ぼしかけた危険な呪いと、己を見失った人々の混乱した焦燥――思考に潜むオルタナティヴ・エゴという罠から、綺たちは脱出して正しい道を見出すことができるだろうか・・・・・・?
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君は堕落したいかい? 自分の意志なんて面倒なものを投げ捨てて、だらしない世俗に流されて安易な満足に耽りたいかな? 先に待つのは愚鈍さだと感じつつも、ずぶずぶと暗い情熱に溶け込んでしまいたい? その湿った衝動こそデカダント・ブラック。そいつが危険か、このぼくブギーポップにも今ひとつ掴みきれなくて──二人のストーカーがお互いの監視対象を交換し、より陰に潜むと選択したことが奇妙な運命を呼ぶ。世界の命運を決する死神に取って代わろうという怪異な欲望が、関わった少女たちの心を汚染していく。事態を解決しようとする風紀委員長の新刻敬も、否応なくそのどす黒い退廃に引きずり込まれていく。あげくの果てに彼女が選択するのは容赦なき断罪か、それとも共倒れの崩壊か──?
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何も思い出せない――私が目覚めたとき、そこにあったのは奇妙な黒帽子と黒マント、そして生物を一瞬でばらばらにしてしまう能力だった。そんな私の耳に届く不気味な噂“ブギーポップは人が最も美しいとき、醜くなる寸前に殺してくれるんだって”その特徴はなんだか、私の黒帽子と変に一致していて・・・・・・。何も覚えていない彼女と、何もかもを拒絶している彼女と、自分では何も決められない彼女が出会うとき、世界の裏で錆びついていたはずの呪いが動き出す。人々の心に染み込んで、すべてを崩壊させてしまう悪夢が滲み出てくる。生ける屍が徘徊する衰都の騒乱を征するのは死神の断罪か、幻想少女のイマジネーションか・・・・・・?
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私の勝ちだ──すべてはこのヴァルプルギスの前に屈した。もはやアルケスティスも統和機構も敵ではない。あらゆる生命よ、次元よ、宇宙よ、我が威光の前に平伏すがいい!・・・・・・果てしなく長い長い時代を経て、遂に魔女戦争が完結する。炎と氷の宿命の対立を制して、絶対的な優位で万物を圧倒し、世界を掃討する魔女を前に抵抗できるものは誰もいない。だが未来が彼女の手によって塗り潰されようとする、その境界線上の闇の向こうから現れるのはもう一人の“炎の魔女”の姿──死都アトランティスで始まり、一瞬で決する意外にして奇妙な最後の戦いが終わるとき、そこに立っているのは果たして、ほんもの、にせもの、どちらの魔女なのか・・・・・・?
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あんたには好きな娘っているかい。俺も恥ずかしながら片想いの相手ってやつがいる。その娘が何を考えているのか、それが知りたくてしょうがない。でもそんな俺にブギーポップはこんな風に言う・・・・・・「彼女のことを好きなら、君は世界の敵と戦わなきゃならないだろうね」それって一体どうすりゃいいんだ? ――三人組の男子に仲良し三人娘、どこにでもいそうな子供たちが何気なく惹かれた先に待っていたのは、触れた者すべてを死へ誘う奇妙で歪な蝙蝠の影だった。謎が謎を呼ぶ中であらゆる絆が壊れていき、何も信じられない暗闇に落とされたとき、彼らが求めるのは月光の下での優しい終末か、それともさらなる悪夢に突き落とす黒帽子の死神か・・・・・・?
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どん底に落ちる──人生で必ず一度や二度は起きることよね。それは尖った杭を胸に突き刺されるようなもので、とても苦しいけれど──でも忘れないで。苦しみの中にこそ突破口が開けているのよ。あなたはそのための犠牲を払えるかしら。未来をすべて捧げる覚悟が──熾烈な魔女戦争で致命的な一撃を受けた霧間凪。ビートと浅倉朝子の助けを借りての逃避行中にも統和機構の刺客は容赦なく襲いかかる。織機綺は葛藤に苦しみ、勝っているはずの氷の魔女アルケスティスも不安に駆られる・・・・・・封じられたはずの炎の魔女ヴァルプルギスが企む大逆転が既に始まっていたのだ。超未来の『奇蹟使い』をも巻き込む謀略が世界を歪ませるとき、弱り切った凪は己の正義を取り戻すことができるのか・・・・・・?
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自由ってなんだろうな? なんでも自分の思うように生きることかな。でもその思ってることが他人の受け売りに過ぎなかったら、そいつは自由な意志って言えるのかな。おれたちが思ってる正しいことって、本当はどれくらい意味がある? ・・・・・・あいまい(ダークリィ)でよくわからない。人生の意味をはっきり決められるヤツがいるとしたら、そいつは噂の死神ぐらいしかいないんじゃないんだろうか──とある平凡な町を舞台に、統和機構最強のフォルテッシモと、無敵の能力スキャッターブレインが激突する。普通の中学の学園祭を背景に、少女たちと少年が化け猫が歩く奇妙な風景を求めてさまよう。ふたつの相容れない事象が交錯するとき、ブギーポップが指し示す事実とは・・・・・・?
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正義の味方だって? そいつはなんの冗談だ。人の内側には善も悪もある。もし正義の味方ぶってるなら、さらに深い闇がその心の中に広がっているんだよ。それを誰よりも知っているよな、霧間凪・・・・・・いや、炎の魔女よ。俺はおまえと出会うために今まで生きてきた。そうだ、おまえの胸を串刺しにしてやるために──それは遥か昔から用意されていた運命。人知を超えた魔女どもの死闘が再開され、織機綺たちは否応なくそれに巻き込まれていく。己の無力さを知り、秘められし能力に覚醒し、そしてなお圧倒される──「私はもう、凪の役には立てません・・・・・・」少女が絶望の呻きをあげるとき、脅威が牙を剥き、彼女たちの絆をずたずたに引き裂いていく。宿敵と運命と、そして決定された未来を敵にして、霧間凪はどう戦っていくのだろうか・・・・・・?
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