ライトノベル
風の大陸
シリーズ内の平均評価:
(49)
完結
滅びつつある大陸。荒涼たる砂漠を旅するひとりの若者がいた。頭巾からのぞくその顔は女とみまごう美貌。人を魅了してやまぬ紫と緑の瞳はどこか遠くを見つめていた。華奢なその身の裡に大いなる力を秘めた青年アウル・トバティーエ。何処へ、何をめざすのか、孤独な旅を続ける彼は、月の光の導きのまま、ひとりの男装の美少女と出会った・・・・・・。「月刊ドラゴンマガジン」で絶賛を受けた『風の大陸』。その主人公三人、ティーエ、ラクシ、ボイス、それぞれの秘められた悲しい過去と三人の出会いを描き、壮麗なるロマンの開幕を告げる・・・
便利な購入方法
-
-
十侯によるカリスウェン弾劾裁判もいよいよ大詰め。崩壊する大陸の未来を左右するその判決が言い渡される・・・・・・。太陽帝国編もいよいよクライマックスへ。超大河ファンタジー流転の第二十三弾!
-
-
カリスウェンの荘園に隠された大量の武器。それが、他の侯爵により発見される。争乱の火種となる武器を備蓄していたことが、彼の立場を急速に悪化させる。裁判が開始され、窮地に追い込まれる水の貴公子の運命は!?
-
-
ついに大神官に就任することを受諾したティーエ。しかし、仲間との別離を前に、彼は書庫でふさぎ込む。ティーエの胸に訪れる寂寞とした想い――それは、ラクシへのものか。それとも・・・・・・。大河ファンタジー21弾!
-
-
太陽神殿大神官着任の要請を受諾するかどうかで、頭を悩ますティーエ。大陸を救うためには、不可避なことなのか? しかし、神官として神殿に入ることは、親しんだ仲間との別離を意味する。大河ファンタジー!
-
-
「あなたが本当に愛しているのは、わたしだと・・・」ティーエが呟く。そのあまりにも唐突な告白に、ラクシは激情を抑えきれない。「誰が、おまえなんかっ!」思わず叩きつけた拳は、ティーエの頬を紅に染める。紫と緑の双眸から涙が零れ、ラクシは胸を突き刺す痛みに哭いた。未だカリスウェンを強く思い続けるラクシ。そして巫女王レイトリンに惹かれつつ、自らの心がわからないティーエ。幾つもの思念がもつれ絡み合い、二人の間に軋轢が生じ始める。大河ファンタジー第十九弾。長い道のりを共にしたティーエとラクシは、運命の荒波によって引き裂かれようとしていた。
-
-
「あれは、皇后が、わたしたちに、いや大陸に遺してくれた遺産かもしれない」カリスウェンは、ティーエに静かに語りかけた。晴れやかな表情とともに。曇天の中、しめやかに行われる皇后の大喪儀。人々の、皇后を想うこころが、ひとつにまとまり鮮やかな光の柱となり、天へかけ昇っていく。二人は、その暖かな奔流を見つめていた・・・。大陸を救う―大業を成すための微かな光明をそこに見いだすティーエ。しかし、その先には自らの命も賭さねばならない、道が待ち受けているのだった・・・。大河ファンタジー第十八弾。政争と混沌の中、ティーエの心が少しずつ成長し、ひとつの形を描きはじめる。
-
-
「帝の位はわたしには用のないものです」カリスウェンは目の前にいる実の父親、太陽帝国皇帝に唾き棄てた。大陸最大の国家、その全てを統べる位を息子に世襲させると、皇帝は轟と述べる。そのためには、自らの命も厭わぬと・・・。「暗殺も構わぬ、同情はお前に集まり、そして帝位はお前の手中に収まる」しかし、この発言は、太陽帝国を支えてきた十侯制度の根幹を大いに揺るがす。皇宮についに持ち込まれる、“ロオヌの秘薬”。ティーエの呪術にさえ探知できない、怨の籠められた究極の毒薬に命を落とすのは、はたして皇帝なのか!?大河ファンタジー第十七弾。ティーエ、カリスウェンをも巻き込む太陽帝国における激烈な政争がいま幕を開ける。
-
-
深遠なる闇が訪れ、霊・精霊が騒ぎはじめる。それは、呪術の支配する時間の訪れなのか!?古い会堂跡、瓦礫の中、対峙する2つの影―魔術士グラウルとソグドム教徒の祭司ガラヌー。「お前の屍はカラスに喰らわす!!」響くガラヌーの叫び声。怨念を含んだ業風が吹き荒れ、瓦礫が舞い上がる。邪と闇の闘いが、いまはじまった・・・。ソグドム教徒ガラヌーは、グラウルへの私怨から、第六侯カリスウェンの弟キリを誘拐―事件は決戦の時を迎えた。苦闘の中、カリスウェンのうちに眠れる力が、いま大陸の歴史を動かす。大河ファンタジー第十六弾、物語は急転し新たな局面を迎える。
-
-
「何と美しい肌か・・・」キリの胸の上でナイフを動かしながらマレブはつぶやいた。瞬間、音もなくひかれた刃にそって鮮血が浮かび上がる。「殺すなら、早く殺せ!!」強がるキリに傷をあたえるたびに、マレブは恍惚の表情を浮かべる。これは、彼にとってほんのささやかな楽しみでしかなかった・・・。ソグドム教徒によって拉致されたキリを必死に捜索するティーエやボイス。心労から病に倒れるカリスウェン。命を賭した新たなる戦いの幕が、いま開かれようとしていた。
-
-
「わたしを・・・抱いてください」ラクシの口から出た言葉は、相対したカリスウェンよりも、むしろラクシ自身を驚かせた。しかし、言葉と共にラクシのカリスウェンに対する想いも弾けた。もう、あと戻りはできない。ラクシはその身体をカリスウェンの腕の中に投げ出した・・・。超人気のドラマチック・ファンタジーも、いよいよ第十四部。ラクシの大胆な行動が、今、さまざまな波紋を巻き起こす―。
-
-
「私は血を流すかもしれない・・・夥しい血を」そう語るとカリスウェンは床に頽れ、意識を失った。その身体に触れたティーエの中に流れ込んできたイメージは、一面に流された血、そして死臭・・・。これはカリスウェンが過去に体験したことの記憶なのか。それとも未来に自分が成す事への恐れなのか。平和を愛し、静寂を愛する美貌の貴公子カリスウェンの内に秘めた野望とは何か。そして父皇帝との傷ましい過去の確執とは?謎に満ちたカリスウェンの心が今、明かされる・・・。
-
-
巫子王レイトリンとティーエはついに相まみえた。2人が出会った瞬間、小鳥たちは歌をうたい、小動物は跳びはね、木々や草の花がいっせいに花開いた。ティーエの激しい歓びの心に周りが感応したのだ。黄金に輝く清らかな魂を持ち、その姿かたちも花のように美しいレイトリン。彼女に対するティーエの想いは、魂の近い人間に対する親しみだけなのか。それとも・・・。一方、ラクシも“水の貴公子”と呼ばれる六侯カリスウェンに惹かれていた。カリスウェンの事を思い、彼の一挙手一投足に胸をときめかすラクシ。その様は恋する乙女の姿にほかならなかった。それぞれ別の相手に惹かれるティーエとラクシ、2人の心はこのまま離れてしまうのだろうか。超人気大河ロマン、急展開を告げる第十二部。
-
-
-