【感想】マーチング・ウィズ・ゾンビーズ ぼくたちの腐りきった青春に

ゾンビが出てくるゾンビらしい話を期待して読んだものの、別段ゾンビでなくてもいい話だった。ゾンビが感染症として認識され、治療はできないが予防ワクチンが確立している世界で、感染した大学生が主人公。単に致死…性の高い感染症に罹患した若者の青春ストーリー。読んでて思い出したのがジョングリーンの『the Fault in Our Stars』、あれはどうにもこうにも悲しく心に残ったが、こちらは感染症なだけにこういう考え方をする人がいるので難儀なことになるのだな、と感じさせる登場人物が居たりして、非常に嫌悪感。ゾンビ系の青春小説ならアイザック・マリオンの『Warm Bodies』のほうが好き。とはいえ、本作は現在日本らしくはあるとも思えるが、もうちょっとなんか欲しかった（特にラスト）。続きを読む