【感想】麻布ハレー

松久淳, 田中渉 / 誠文堂新光社
(6件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
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ブクログレビュー

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  • 虹風 憂璃

    虹風 憂璃

    このレビューはネタバレを含みます

    ブクログ献本で取り上げられてて興味を持った本。
    献本は外れたけど、図書館で借りて読んだ。

    何だろう。。。
    佐澤國善という一人の青年の成長と、糸口栄という一人の人間の人生と、日本の天文学の発展と、ハレー彗星の軌跡が複雑に絡み合って、不思議な世界観を作っている。

    結局、藤崎晴海という人物は何だったのか?
    最初は二重人格者かと思ったけど違うようで、幽霊かとも思ったがそれも違う。
    分かったのは、圀善と晴海が76年に一度、ハレー彗星の接近に合わせて邂逅する……ということ。
    そして國善と栄以外の人にはどうやら見えていない、ということ。

    あまりにもリアリティがあるので作中の登場人物は実在の人かと思ったが、それぞれモデルがいるようである。
    佐澤圀善、宮田喜治、柳木賢男は、佐々木喜善、宮沢賢治、柳田国男のアナグラムだったとは……。

    人がなぜ星を見るのかといえば、そこにはロマンがあるからだと思う。
    宇宙のロマンをそのまま小説にしたような物語だった。
    元・天文部だった人は必読の一冊。

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    投稿日:2017.10.08

  • おのひろ

    おのひろ

    偶然なのか、縁があったのか、ふと手に取って何気なく借りてみた。次にハリーが来る頃には、何が起こるのか見ることはできないなーと、遥か先のことを考え少し寂しく感じたのと同時に1986って何してたんだろ?残念ながらハリーの記憶が全く無い。続きを読む

    投稿日:2017.05.31

  • tomosaku

    tomosaku

    「麻布でハレー彗星を見るの?」とタイトルに惹かれ手に取ったが、本当にそうだった。

    現在の国立天文台が三鷹に移転する前の明治大正期、麻布に天文観測施設が置かれてたとか。と、星好きにはワクワクの雑学から入ったが、文学好きもホイホイだった。作中、「はやぶさ」が行った小惑星の名前の由来でもある糸川博士や、柳田國男、宮沢賢治がモデルと思しき人物が出てきて、無論フィクションだが、こんな交流があったのかも、と妄想すると滾る。

    物語そのものはファンタジックでありつつ、ワシには正直今ひとつだったが、設定で楽しめた感。
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    投稿日:2017.04.14

  • hana

    hana

    献本でいただきました。
    ありがとうございます!

    ハレー彗星が地球に回帰した時に出会える2人。
    その時にしか出会えない2人。
    「星が綺麗ですね」

    とても読みやすかったです。

    投稿日:2017.04.01

  • umintyu3003

    umintyu3003

    安定のコンビによる天文もの。今回は連載当時から読んでいて、「刊行にあたっての加筆」を目の当たりすることに。

    個人的にはモデルがいるであろうあれやこれやに想いを馳せながら、最後に、語った國善・まとめた宮田・柳木少年がフルネームで並んだ時に「あぁ」と。もちろん栄少年と後の研究者のつながりも見事ですね。メインとなる1910年ではうまく隠している。

    話の核となるハレー彗星も、自分は1986年当時の記憶もほとんどないし、次の接近のときにはどうなっているかな。そこにいられたら、となりにいるかもしれない人に言いたいですよね。「星がきれいですね」と。
    続きを読む

    投稿日:2017.03.12

  • ちい

    ちい

    内容紹介
    ハレー彗星は、宇宙をめぐり76年毎に地球へ接近して、その雄大で美しく、そして威厳のある姿を人々の前に現わします。

    小説の舞台は、1910年、1933年、1986年。
    そして2016年。
    1910年、1986年、ハレー彗星の出現とともに恋が始まります。

    1910年、天文台で出会った不思議で美しい女性、晴海。売れない小説家志望の国善。
    ふとしたキッカケで麻布にある天文台で出会い、惹かれあい、すれ違う二人。
    なかなか進まない晴海にかくされた謎を感じ始める国善。

    時代は流れ1933年、1986年、そして次にハレー彗星が地球に接近する2061年。
    晴海の謎が解かれ、再び想いが時代を超えてつながる予感が…。

    ※月刊誌「月刊天文ガイド」初の連載小説「麻布ハレー」に加筆し、書籍化したものです
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    投稿日:2017.03.07

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