黒幕の日本史
本郷和人(著)
/文春新書
作品情報
黒幕を知れば日本社会がわかる
この国をウラで動かした16人
黒幕を知れば、この国の組織原理が見えてくる! 歴史の陰に隠れた真実を東京大学史料編纂所教授が大胆推理!
北条政子 「尼将軍」の政治力
信西 世襲の壁に阻まれ「黒幕」になった天才
海住山長房 後鳥羽挙兵に反対した実務貴族
三宝院賢俊 「錦の御旗」を持ち帰った尊氏の密使
高山左近 家康の陰謀から前田家を救った「意外な黒幕」
伊奈忠次 家康から過小評価された民政家
ほか
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商品情報
- シリーズ
- 黒幕の日本史
- 著者
- 本郷和人
- 出版社
- 文藝春秋
- 掲載誌・レーベル
- 文春新書
- 書籍発売日
- 2023.04.20
- Reader Store発売日
- 2023.04.20
- ファイルサイズ
- 0.7MB
- ページ数
- 192ページ
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この作品のレビュー
平均 4.0 (4件のレビュー)
-
“歴史”という壮大なドラマの「小さな伏線」とでもいうようなモノに光を当てながら、平安時代から江戸時代迄の「密かに時代を紡いだ何か」を探るような内容になっていると思う。
所謂「黒幕」だが、頻出する語句の…ような気がしないでもないのだが、存外に定義が難しいかもしれない。本書でもそういう辺りに言及が在る。
が、結局は「オモテの自他共に認める立場」ということでもない、言わば「ウラ」というような「非公式な権威」とでも呼べそうな何かを手にしていて、陰に陽に様々な影響を与えていたと見受けられる人物を、本書では「黒幕」としていると思う。
「例えば如何いう人物?」ということになると思う。本書で論じられているのは…宇多天皇、信西、北条政子、中原親能、極楽寺重時、海住山長房、平頼綱、北畠親房、三宝院賢俊、細川頼之、三宝院満済、黒田官兵衛、千利休、伊奈忠次、西郷隆盛という人物達である。16名挙がっているが「知らない…」という名前が多数派を占めているように思う。
上述の各人物に関して論じられているのは…平安時代の摂関政治が起こった頃に摂政や関白を排するような動きを見せた人達。院政という中で正式な朝廷の官位が無意味に近いような位置に在りながら「院の近臣」という非公式な立場で権勢をふるって活動した人達。鎌倉幕府の体制が確立する中で実は大きな役目を負っていた人達。鎌倉幕府の体制変化の中で、非公式的な立場で力を振るった人達。南北朝時代という様相の中、南朝や北朝の各々の陣営で様々な手を打った人達。室町幕府の体制の変遷の中で独特な動きを見せた人達。戦国時代に活躍した人達の、前の時代とも後の時代とも違う独特な立ち位置。例えばそういうようなことが論じられているのだが、上述の様々な人達の活動等を説くことで、「少しずつ変質、変容した体制」という「日本史そのものを考えられる材料」を与えてくれている。またここで論じられている状況が生じた背景に、「個人がなかなか越えられない“壁”」というモノが在って、そういう中で“裏技”めいた感じで生じた様子というのも在ったのかもしれない。
時代が移ろっても、或る程度“共通項”的な形で生じる「ウラ」というような「非公式な権威」というモノが在る。それは“取次”なるモノだ。最高権威者に向けて申し入れることを取り次ぐという役目に任じられる者が在れば、「何を伝え、何を伝えない」または「如何に伝える」を一存で決められるので、そこに「権威」のようなモノが生じてしまう訳だ。何か、そういうような「属人的に物事が動く」という感じは何時でも在るかもしれない。或いは?現代でもそういう一面は在るのだろうか?
或る程度通史的に、「ウラ」というような「非公式な権威」というモノを担っていたと見受けられる人物を考えてみることで、歴史が益々興味深くなる。結局、「歴史を学ぶ」というのは、年号や用語を覚えるということに尽きるのでもなく、伝えられている様々なことを材料に社会、政治、経済、文化、人生等々の様々な事柄を考えるということではないだろうか?
かなり面白いので広く御薦めしたい!!続きを読む投稿日:2023.08.07
ヒーローと庶民のあいだに存在する「黒幕」を取り上げることにより、英雄史観と唯物史観の双方を汲み取って歴史を語れば面白くなるのではないかという意図で書かれたもの。
目の付け所は興味深いのだが、著者専門の…中世が8割程度で内容的にもかなり細かいので、中世に関心がないと流れを追いかけるのは少々大変かも。また、「黒幕」の史料は少ないので状況証拠から著者の推論がかなり入り込んでいることに留意する必要がある。続きを読む投稿日:2023.08.02
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