夢見る帝国図書館
中島京子(著)
/文春文庫
作品情報
「図書館を愛した」喜和子さんと、「図書館が愛した」人々の物語
上野公園のベンチで偶然、出会った喜和子さんは、
作家のわたしに「図書館が主人公の小説」を書いてほしいと持ち掛けてきた。
ふたりの穏やかな交流が始まり、
やがて喜和子さんは
終戦直後の幼かった日々を上野で過ごした記憶が語るのだが・・・・・・。
日本で初めての国立図書館の物語と、戦後を生きた女性の物語が
共鳴しながら紡がれる、紫式部文学賞受賞作。
解説・京極夏彦
個性的でキュートな喜和子さんの物語と、
波乱万丈な国立図書館の物語が共鳴しながら紡がれる、
唯一無二の小説です。
軽妙洒脱に語られる図書館の物語パートと、
戦後を生きた喜和子さんの切なくも愛おしい記憶。
そのなんともいえないハーモニー・・・・・・。
京極夏彦さんが解説で「小説でしか為しえない技法で、
小説という装置を用いる以外に行きつけない場所に連れて行ってくれる、
そうした小説なのである」とお書きになったのを読んで、
「まさに!」と膝を打ちました。
読書の喜びを存分に味わっていただける作品です!
※この電子書籍は2019年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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商品情報
- シリーズ
- 夢見る帝国図書館
- 著者
- 中島京子
- 出版社
- 文藝春秋
- 掲載誌・レーベル
- 文春文庫
- 書籍発売日
- 2022.05.10
- Reader Store発売日
- 2022.05.10
- ファイルサイズ
- 3.8MB
- ページ数
- 464ページ
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この作品のレビュー
平均 3.8 (49件のレビュー)
-
15年ほど前、わたしは上野公園のベンチで、とても魅力的な白髪女性の喜和子さんと出会った。
約束もせずに別れたけれど、上野の図書館で私たちは再会し、わたしは喜和子さんに上野の図書館が主人公の小説を書いて…ほしいと頼まれる。
お題は『夢見る帝国図書館』。
福沢諭吉が発した「ビブリオテーキ!」という言葉とともに建てられたこの図書館には、多くの文豪や著名人たちが熱心に通い詰めていました。
名前を次々と改め、震災や戦争を乗り越えていく図書館の歴史が、中島京子さん独特のユーモアを交えて分かりやすく語られていきます。
けれど、これは単なる図書館の歴史をたどる小説ではありませんでした。
木造の小さな家で暮らす喜和子さんの、終戦直後の上野での思い出話に取りつかれたわたしは、喜和子さんが亡くなってからも、彼女の交友関係や幼い頃の曖昧な記憶をたどって真実を突き止めようとします。
「戦災で家を失くした人たちによって自然発生的に作られたバラック集落」であり、「上野はいつだって行き場のない人たちを受け入れてきた」
そんな時代を越えて、建物はいつもここにあり、人よりもずっと長生きするのです。
図書館を愛した喜和子さんの人生が尊く、儚く、そしてわたしと喜和子さんの偶然の出会いがまさに夢のようにも思える優しい物語でした。続きを読む投稿日:2022.08.11
喜和子さんの人生と夢見る帝国図書館の2つの物語が進みゆく
物語の中で目にする名だたる文豪達の名前が登場
史実を元にしているのだとは思うが、その辺は私は無知なので物語の1つとして楽しんでいた
なんとい…うか普通に、あっ!知ってる名前発見!!的な感じで…笑
もしかしたら、文豪たちや帝国図書館の歴史について詳しい人なら私とは違う楽しみ方をできるのかな?と思ったり
喜和子さんの人生は温かく寂しく悲しく楽しく1人の人生の歩みを覗き見る
彼女はどんな気持ちだったのだろう
彼女は幸せだったのだろうかと
きっと語り部の「わたし」も色々な想いになったことだろう
喜和子さんと「わたし」の不思議な関係性を、私は羨ましいなと感じられる
物語で出会った喜和子さんに関わる人々を通し、彼女がどんな女性で彼らにとってどのような存在なのかを見ると、本当に感じ方は人それぞれ
実際の歴史を全くもって私は知らないので想像するしかないのだが、本が貴重な時代の中では学ぶために帝国図書館へ多くの者が足を運んだことだろう
そして帝国図書館に彼らは愛されていたことだろう
喜和子さんも、帝国図書館に愛された1人なのかもしれない
京極夏彦先生の解説を読み、少し感じ方を変えるのもまた一興だなと続きを読む投稿日:2024.04.05
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