俺にトラウマを与えた女子達がチラチラ見てくるけど、残念ですが手遅れです 1
御堂ユラギ(著者)
,緜(イラスト)
/オーバーラップ文庫
作品情報
俺、九重雪兎は女運が悪い。昔から何かとトラブルに巻き込まれ、母親には疎まれ、姉には嫌われ、両想いだと思っていた幼馴染には告白前にフラれ、傷心中に嘘告される始末。すっかり感情がぶっ壊れて色々と手遅れなんだけど――「私が悪いの・・・・・・全部私が――」「ごめんなさいユキ! アレはそんなじゃなくて――」何故か俺にトラウマを与えた女性達がチラチラこっちを見てる気がする・・・・・・。これは傷つきすぎて好意を受け止められなくなった少年と、そんな彼を傷つけてしまった女性達による、手遅れから始まる全く始まらない勘違いラブコメディ!
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商品情報
- 出版社
- オーバーラップ
- 掲載誌・レーベル
- オーバーラップ文庫
- 書籍発売日
- 2022.04.25
- Reader Store発売日
- 2022.04.25
- ファイルサイズ
- 6.9MB
- ページ数
- 320ページ
- シリーズ情報
- 既刊4巻
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 4.6 (5件のレビュー)
-
これは…すごく面白いぞ!!
何と言っても、主人公のキャラ設定が素晴らしかった。
あらゆるものに対して斜に構えた主人公の人物描写が非常に独特で、その心理描写には、本作独自の面白さがありました。
また、過…去と未来における主人公やヒロイン、友人達の思いが交差し、お互いに傷つきながらも、過去のトラウマ経験を徐々に乗り越えてゆく展開は、中々の読み応え。
ついでにいうと、地の文で同一の物事を表すのに毎回異なる比喩が使われていたりするのも凄かったです。
非常にオススメ。続きを読む投稿日:2022.04.28
2023.0214 完読
なんだかんだでライトノベルを読んだのはSAOぶりだから7年ぶりとかになるのか。やっぱ人と関わるのって大事ね。自分にない世界が広がるのを感じる。
加えてラブコメともなると人生初…だな。黒魔女さんが通るとか若女将は小学生はラブコメに入りますでしょうか。笑
感想。
今まで読んだ本の中で1番読みやすかった。いや文章がいい意味で難しくなくてスラスラ頭に入ってくるのが良い。友達が言ってた読みやすい本というのはなるほどこーゆー本のことを指していたのか。
全305ページを2日で読み終わるとは思わなかった。しかしまだまだ本への適正が弱いな。自発的に文字を追わないと物語が進行しないし、イメージ画像が視覚的に入ってくるわけじゃ無いから常時妄想で頭フル回転。本の良さは無限に広げられる視聴者側の創造領域の大きさみたいなことを友達言ってたけど、それを望まない人からしたら本はただ敷居が高いだけなんだよな〜。
最近読んだ64だったり人間失格だったりロボットインザガーデンはそれだった。
真面目な本は敷居が高すぎる。だからその分面白みも掘れば掘るほど湧き出るんだろうなと思わせてくる。
この本にはその敷居をかなり下げてもらえたのでそれだけでも感謝してます。
さて感想。
結構俺ガイルに主人公属性が似てるなって思った。周囲の人間が主人公に好意を抱けば抱くほど主人公が傷付いて遠く離れていく展開に目が離せない。
自分から周囲への壁を作ろうと努力する一方で、困っている人がいれば助けを厭わないという相反した行動が、[過去にこの主人公をここまで矛盾させてしまったものとは、、?]って疑問になりそれが明かされていくのが面白かった。
あとは過去に主人公を傷付けてしまったヒロイン達が、主人公への気持ちを素直に打ち明ける過程で人として成長するところも良かった。
総じて言ってしまえば素直に気持ちを相手に伝える勇気。ってところにスポットが当たってると思うんだけど、これって思ったより難しいんよな。
相手に気持ちを伝えるには、まず自分のこの気持ちがなんなのか、何に由来するものなのかを自分なりに理解しないといけない。次にそれを言葉で表現して初めて相手に伝わる訳だけど、この気持ちを言葉に起こすってのがいかんせん難しい。いやそれ以前に自分を理解するってのが本当に難しい。そんな自分の感情をしっかり言葉にして相手に伝えようと踠くヒロイン達は、まさに成長過程って感じがして良かった。人が新しい何かを掴もうと踠く所ってなんか魅力的なんよな〜なんでやろ。ゴールがなんなのか分からないけどやり遂げた先に何か達成感に似たものがあるんじゃないかって必死こいてた過去の自分と重なる部分があるからか。んー、難しい。
ここまで書いて思ったけどやっぱこの作品、俺ガイルに似てるよな。どっちの作品も、各キャラクターが自分を理解して、この気持ちを言葉にしようと踠く部分で類似性がある気がする。
んでもってこの作品の尖ってる部分はそんな努力を拒絶の一言で一掃する主人公の壊れ方か。
自分の感情を言葉にして相手に伝えようとと努力するヒロイン達をばっさばっさ拒絶してくんだけど、そんな拒絶体質な主人公にも共感してしまうような壮絶な過去をチラつかせてくるから続きが気になってしまう、、笑
総評
親、姉弟、友人、恋人、様々な側面から罪の意識を向けられる主人公が、段々と周囲から向けられる愛情について心を開いていく話。
今後の展開としてはまず親と主人公雪兎の関係がどう修復されていくのかが気になる。
それに某ヘスティア、非常階段の先輩。この人の存在意義が未だに明かされていない。どう今後の物語に関わってくるのか、、、
最後のシーンをこの人に割くんだから相当なキーパーソンであることには違いないな笑
本に慣れていないからか、それともそもそもそーゆージャンルの本でないからなのか分からないが、涙が溢れるような展開はなかった。
個人的に面白い作品、考えさせられる作品は総じて涙が付き物と考えているのでこの作品の評価は
3.6点
ここぞとばかりのラブコメ展開も締め付けられるほどのドキドキを感じることは無かった。
↑
これはまああれだな。多分過去に俺がそれに似た体験をしてこなかったからだな、。
あとはやはり本という媒質が個人的にまだ馴染んで無い気がする。
評価する時も映像作品はカットごとに考えられるから思考が整理しやすいんだけど、本はそもそものカットとかが無いし情景を文字情報で伝えてくるから評価しずらい。
友達が文字の良さはもやもやした言葉や映像にできない部分をいかにしてふんわり包んで伝えるかみたいなことを言ってたけど、評価する上ではこれはやりにくいの限り。
ふんわりしたものに形を与えるのは尚のこと、ふんわりしたものをふんわり評価するのもまた至難の業だ。
やはり作品とは見ている人に確かな形として何かを訴えようとする姿勢から派生するものであるべきだと考える。
自分でも何言ってんのかよく分かんないけど、とにかくそんな感じで映像作品に対して本という媒質は個人的にあまり良しな考えを持っていないんだけど、そんな中でこの作品は読みやすかったなと思った。
次Kindleで本読む時はグッと来たシーンに付箋でも挟むか。
そしたら映像作品と同じであるシーンについて細かく評価できそうだな。続きを読む投稿日:2023.02.14
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