論理的美術鑑賞 人物×背景×時代でどんな絵画でも読み解ける

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  借りたもの。
  美術鑑賞を、自分の感性で受けた印象を言語化するだけではなく教養として深めるノウハウを、フレームワーク形式で解説したもの。
  特に、西洋美術の古典～近代のものをどの様に読み解くかを、チェック…シートを埋める形でレクチャー。
  
  まず「作品鑑賞チェックシート」で視覚から得た印象の言語化をおおざっぱにする。
  
  ◆ざっくり作品を把握する「3P」
  Period(時代)：どの時代の作品なのか？
  Place(場所)：どこで製作・発表されたのか？
  People(人)：いつ頃のどんな人物か？
  
  ◆アーティストの人生を追う「ストーリー分析」
  【STEP1】 旅の始まり「どうやってアーティストの人生が始まった？」
  【STEP2】師匠、メンター、仲間「どんな出会いがあった？」
  【STEP3】試練「人生最大の試練は？」
  【STEP4】変容・進化「その結果、どうなった？」
  【STEP5】使命「結局、彼/彼女の使命は何だった？」
  
  ◆「3K」でアーティストの周辺を理解する
  【STEP1】時代の流れを変える「革新(Kakushin)」を捉える
  【STEP2】美術を発展させる「顧客(Kokyaku)」を捉える
  【STEP3】影響を与え合う「競争・共創(kyousou)」相手を捉える
  
  ◆背景から美術様式を読み解く「A-PEST」
  ART：美術様式
  Politics(政治)
  Economics(経済)
  Society(社会)
  Technology(技術)
  
  これらフレームワークを駆使し、俯瞰、立体的に美術を解釈する感性を磨くというもの。
  それをより強化するために、「3D」
  Dialogue：対話
  Demonstration：説明する
  Describe：心情を描写する
  ことを薦める。
  
  レクチャー用の教材は「ルネサンス」「バロック」「印象派」の、誰もが知っている作品から。
  …私は現代アートの解釈も入れて良いんじゃないかと思ったけれど、それは収集がつかなくなるかも。
  
  今、美術が必要とされるのはなぜか？
  ①価値を生み出す「見方」を増やす
  ②決断する際の「内なる羅針盤」を形成してくれるもの
  ③心にビタミンをもらえるエネルギー源
  (p.219)
  
  株式会社SDアート
  https://sdart.jp
  ……こういうのもビジネスになる時代になったとしみじみ。続きを読む

  投稿日：2021.04.10

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  あじの開き

  美術館の楽しみ方を知りたい人にはうってつけの本。ちょいちょいイラストがありつつ丁寧な説明や実際に美術館で使えばより頭の中がまとまるようなフレームワークが用意されていて実践的だった。
  
  特に美術を感じ取…る人の階層（パーソンズの発達理論から見る5つの段階）がわかりやすかった。
  私も個人的な好みなどで止まることが多いから勿体なかったなと思う。美術史も忘れているので学び直す必要があると思った。
  
  時代背景や美術史の流れや作者の人生を知ってるだけでもだいぶ作品の興味度や理解度が上がるので行く前に前提の知識を入れるか入れないかでだいぶ楽しみが変わると思った。続きを読む

  投稿日：2023.01.02

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