戦車将軍グデーリアン 「電撃戦」を演出した男
大木毅(著者)
/角川新書
作品情報
「電撃戦」はなかった!『「砂漠の狐」ロンメル』に続き、欧州を征服し、第二次世界大戦を席捲した名将の素顔を暴く。伝説となった戦車将軍は、ドイツ装甲部隊をいかにしてつくりあげたのか?『独ソ戦』著者の最新作にして、最新学説による、これまでの俗説を一掃する決定的評伝!第二次世界大戦の緒戦を華々しく飾ったドイツ装甲集団を率いた著名な将軍にして、「電撃戦」の生みの親とされ、連合軍からも「名将」と畏怖された男、グデーリアン。ところが、「電撃戦」というドクトリンは存在しなかったことが今では明らかになっている。ロンメル同様、グデーリアンの研究は日本では遅れていた。いまでは否定されている数十年前に人口に膾炙した伝説が、未だに独り歩きしているのだ。彼は国粋主義者だった。が、純粋な愛国者だったのか、それともナチの賛同者だったのか?ヒトラー暗殺計画にどこまで与していたのか?欧州を征服した男にして、伝説となった戦車将軍の仮面を剥ぐ。――ドイツ装甲部隊はいかにしてつくられたのか、その真相が明らかとなる。【目次】序 章 さらば夏の光よ第一章 仮面を剥がされたグデーリアン第二章 青年将校第三章 多くの戦訓を得た第一次世界大戦第四章 敗戦と義勇軍体験第五章 自動車部隊へ第六章 戦車に注目せよ第七章 装甲部隊の「総稽古」第八章 砲火の洗礼第九章 不完全な勝利第一〇章 「バルバロッサ」作戦第一一章 深淵への転落第一二章 斜陽を受けながら終 章 修正された自画像あとがきグデーリアン年譜主要参考文献写真・図表について
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この作品のレビュー
平均 4.0 (6件のレビュー)
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このレビューはネタバレを含みます
ドイツ装甲師団の機動力の威力を十二分に発揮し、一連の勝利を上げた「パンツァ-・ゲネラル(戦車将軍)」のニックネ-ムをもつグデ-リアンの栄光と零落の生涯を追った『砂漠の狐・ロンメル』に続く大木毅氏の、ドイツ国防軍と英雄神話解体新書。ソ連を打倒し、東方に巨大帝国の建設を政治目標にしていたヒトラ-総統の思惑と二正面戦争への懸念に疑義を唱えたグデ-リアンは、モスクワ前面での敗北により解任された。 プロイセンの大地主の家に生まれ「名将」の誉れをを欲しいままにしたが、自画自賛の『電撃戦』を刊行しこの世を去った。
レビューの続きを読む投稿日:2024.01.08
レン・デイトンは、その著書『電撃戦』(1989年)において次のように述べている。
「1940年5月、機甲部隊と車両化部隊を集中的に投入して遂行されたドイツ軍によるベルギー領アルデンヌ森林地帯の突破、フ…ランス領ドーヴァー海峡沿岸までの侵攻作戦は、(略)戦史上これこそが唯一のほんとうの電撃戦の例として残っている」
独ソ戦の緒戦まではドイツ機甲師団が縦横無尽に電撃戦を展開していたように妄想していたので、この記述にさえ些か驚いたものだった。
ところが、本書『戦車将軍 グデーリアン』はついに「『電撃戦』はなかった!」とまで言い切ってしまう(帯の宣伝)。さすがに「なかった」というのは言い過ぎのような気はするが、既にグデーリアンの『電撃戦』(原題『一軍人の回想』)の脚色甚だしきは「欧米諸国における(略)現代の定説」であり、ドイツ機甲師団の創設者にして電撃戦の立役者であるという赫々たるグデーリアン像も揺らいでいる。
それではどこまでが事実でどこまでが演出なのか。著者は、最新の研究成果も踏まえながら、諸資料を照合してグデーリアンの実像を追い求める。それは単なる偶像破壊ではなく、グデーリアンという稀有の人物をドイツ機甲師団の歴史の中に正しく位置付けることになるだろう。続きを読む投稿日:2024.02.12
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