この作品のレビュー
平均 3.7 (20件のレビュー)
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日経の書評で知った本。
図書館で予約して借りたが、何名か先に予約があり待たされた。その割には、地味で堅苦しい装丁。暗いタイトルとも相まって、即返却したい気分にもなったが(笑)、頑張って読んだ。
序盤…はあまり面白くないと思ったけど、後半になるにつれ、説得力のある内容に、肯かされることしきり。
山口慎太郎さんの「家族の幸せの経済学」に類似した内容に感じたけど、こちらの方がより著者の伝えたいことが凝縮されていて、ググッと頭に入ってくる。
なぜ、貧困な家庭なのに働きに出ず、専業主婦なのか?
簡単に言えば、家事・育児が大変で仕事との二足の草鞋が目先の生活に満足をもたらさないからだ。
ましてや、貧困にもかかわらず、無業状態である妻の多くは、低学歴、社会経験の乏しさ、専門資格の欠如などで働いても賃金が低い。
それでも、著者は働いた方がよいと考える。弱い経済的立場から脱却できるし、子どもも保育園に通わす事で、多動性・攻撃性傾向が減り、母親の「しつけの質」も高める効果があるからだ。
ところが、人は、複雑なことには合理的判断を下しにくいし、誘惑に弱いし、環境に流される。中長期的視点で判断をすることは、なかなか難しい。
だから、行政が賢い選択へと軽く誘導するおせっかいをしてあげるべき、と説く。
見た目と違って、読みやすい良書でした(笑)続きを読む投稿日:2019.10.31
わかりやすく興味深い。恐ろしい本だった。
個人的に6章「幸せ」が興味深かった。専業主婦と働く女性の幸福度の乖離が高い日本。そうか、もともと諦めていれば、虚しさも悔しさもないのか、と思った。
この本の趣…旨とはずれるが、私は働く女性サイドで、性差関係ない事項含めて毎日虚しさや悔しさを感じさを感じる。家に帰れば「女の仕事」である家事子育てを当然のようにこなす。男性で「男の仕事」が苦手な人だってたくさんいる。性差による分業意識ななくなれば、みんなにとって生きやすい社会になるのに。ジェンダーギャップ指数の低順位との関連も強く感じた。
貧困なのに自分の意志で専業主婦を選択する彼女らの基盤に、「主婦の仕事を金銭評価しない(ゆえの、本人にコスパ意識、時給換算感覚がない)」「3歳児神話、手作り礼賛」「良妻賢母」等のクソみたいな価値観が絶大な影響力をもってることにおののいた…。自分で自分を縛ってる。
第1章 ルーツ
■明治時代は主婦の8割が一次産業従事の家庭のため、みんな家業の働き手。一方60〜80年代の専業主婦は核家族、少ないこども、三種の神器の台頭 めちゃくちゃ楽。専業主婦にとって最も幸せな時代
第2章 行き詰まり
第3章 貧困
第4章 格差
■貧困、低収入世帯の専業主婦の多くは「自分の手で子育てしたい」「家事と育児をきちんとやりたい」など子供のために現在の苦しい経済状況に対応しているよう。
第5章 ズレ
■専業主婦に仮に自分が就業したら子供のしつけが行き届かなくなることについての意見を調査したところ 肯定的な意見を持つものは全体の6割強を占めている。末子が6歳以下であったり3人以上の子を持つものは賛成する割合がさらに高まる。
第6章 幸せ
■日中米韓幸福度に関する研究 米中は個人収入と幸福度が比例、日韓は世帯収入と幸福度が比例
■働く女性と専業主婦の幸福度格差 日本は世界2位(専業主婦のほうが幸福度が高い)子どもが健康で学業成績が一定良好で夫婦仲が一定良好であれば年収に関わらず幸福度高い傾向→一方で、「幸せ」は事実か虚像か。
第7章 理由
第8章 罠
■欠乏の罠 時間の欠乏はお金である程度 解消できるが、お金が欠乏していれば時間の欠乏にさらに拍車がかかる。お金と時間の欠乏は人との付き合いを制約して社会関係の欠乏を呼ぶ。社会関係の欠乏は情報の欠乏に、情報の欠乏はさらなるお金の欠乏を招く
■サマリア人のジレンマ
第9章 第3の道
■合理的な選択が難しいシチュエーション ①後払い式のコスト構造 ②難解さ ③低頻度 ④フィードバックの欠如 ⑤選択肢への不理解続きを読む投稿日:2023.05.26
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