太平洋の試練 真珠湾からミッドウェイまで(上)
イアン・トール(著)
,村上和久・訳(訳)
/文藝春秋
作品情報
攻撃か、防御か。戦力か、情報力か米国の若き海軍史家が“日本が戦争に勝っていた百八十日間”を日米双方の視点から描く。米主要紙絶賛の、まったく新しい太平洋戦史。【目次】序章 海軍のバイブル第1章 真珠湾は燃えているか第2章 ドイツと日本の運命を決めた日第3章 非合理のなかの合理第4章 ニミッツ着任第5章 チャーチルは誘惑する第6章 不意を打たれるのはお前だ
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商品情報
- シリーズ
- 太平洋の試練
- ジャンル
- 教養 - ノンフィクション・ドキュメンタリー
- 出版社
- 文藝春秋
- 書籍発売日
- 2016.02.10
- Reader Store発売日
- 2016.03.25
- ファイルサイズ
- 3.1MB
- ページ数
- 464ページ
- シリーズ情報
- 既刊6巻
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この作品のレビュー
平均 4.7 (7件のレビュー)
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アメリカの学習曲線が急激に上昇する前の180日間
「日本が戦争に勝っていた180日間」は、アメリカの学習曲線が急激に上昇する前の180日間でもある。
「日本が戦争に勝っていた180日間」は、裏を返せばアメリカがその急激な学習曲線の一番下にいた期間と…いえる。
開戦時、すでに5年も前から中国大陸を舞台に実戦を積んでいた日本海軍は、パイロットの練度は高く、編隊は統率が取れ、魚雷の投下は精度が高いの対し、米海軍は戦時下でのすべての海上活動に不慣れで、潜水艦の探知に正確性を欠き、航行中の燃料補給にとまどい、あげくは「天然の魚に魚雷を使いすぎる」と身内からこぼされるほど練度が低かった。
実戦経験の乏しさはトップも同様で、参謀組織はにわか仕立てで統率がとれていなかった。
しかし彼らは戦闘意欲が旺盛で、実戦を貴重な糧として、何がまずかったかを議論しあう。
対して日本は、一部のトップは的確に相手の攻撃の意味を読み取るのだが、危機感を仲間同志で議論し共有しあわない。
真珠湾攻撃からミッドウェイ海戦までの間の過程が、細かいところまで丹念に描かれる。
真珠湾直後のウィーキ島救出をめぐる米首脳部の混乱や、前任者の解任という混乱にもかかわらず、ニミッツがわざわざ時間をかけ、大陸を列車で横断して太平洋艦隊司令長官に着任するまでの過程、これまで見過ごされてきたマーシャル諸島への奇襲攻撃の意義など、興味の尽きないエピソードに溢れている。続きを読む投稿日:2016.05.13
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太平洋戦争序盤をアメリカ側から描く
第二次世界大戦は、世界の主要なパワー同士が長期にわたって総力戦をくりひろげた最後だった。もうこんな形の戦争が起こることはまずないだろう(核兵器のあるかぎり総力戦になると瞬間で決着がつくかと)。わが国が…わずか2世代前にアメリカと総力戦をしていたかと思えば、なんだか気が遠くなる。じつに悲惨な戦争だが、歴史の教訓という観点では興味深い。
この上巻は、簡単な米海軍史からはじめて、真珠湾攻撃、それへの米英同盟の対応、そしてハルゼーによるマーシャル諸島攻撃までを扱う。多くの文献から個別具体のエピソードを引用しつつ、大局的な著述もバランス良く配して読みやすい。
上巻のポイントのひとつは真珠湾攻撃を受けたアメリカの周章狼狽ぶりと緊張感。米本土まで日本軍の攻撃に怯え、果てはミシシッピ川が防衛戦などという噂まで流れたりした。太平洋艦隊司令官に任命されてハワイに赴任するニミッツも、東海岸から西海岸までの旅(休息のため鉄道だったというあたりになお余裕があるが)は安全のため偽名でのものだった。
その他、連合艦隊が真珠湾の燃油タンクを攻撃しなかったことや、ハルゼーのマーシャル諸島攻撃が戦略的成果は少なくても米軍に格好の実戦経験をもたらしたことなど、読んで「ふーん」と唸るポイント多数。続きを読む投稿日:2017.08.21
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