もう一つの「幕末史」
半藤一利(著者)
/三笠書房
作品情報
「尊皇攘夷」は、幕府を倒す“口実”だった――。日本のすべてが変わった大転換期、本当は何が起きていたのか?“独自の歴史観”を織り交ぜながら、塗り替えられた「歴史のターニングポイント」を解き明かす。 ◎「短刀一本で“けり”がつくことでごわす」(西郷隆盛) ◎「桜田門外の変」と「二・二六事件」の共通点とは? ◎“いかさまの御旗”が鳥羽・伏見に翻る ◎「みんな敵がいい。そのほうが大事ができる」(勝海舟) ◎“政略家”桂と“戦略家”高杉 ◎なぜ龍馬はみなに愛され、そして殺されたのか?隠されたエピソードから、幕末の「実像」が明らかになる!
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商品情報
- シリーズ
- もう一つの「幕末史」
- 著者
- 半藤一利
- 出版社
- 三笠書房
- 書籍発売日
- 2015.06.01
- Reader Store発売日
- 2015.07.31
- ファイルサイズ
- 3.9MB
- ページ数
- 280ページ
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この作品のレビュー
平均 3.9 (13件のレビュー)
-
やさしい口語調、各章ごとに同じ時期の話をいくつかの視点から描いているため読みやすい
(これは単に自分の読書力の低さゆえの欠点であるが)勢いよく時代が進んでいくと時々読者としてついていけなくなることが…あり、あのおいてきぼり感が繰り返されると読む気が減退してしまう…
この本はページを遡らなくても(良い意味で)いちいち復習させていただけ、とてもわかりやすかった
こういった本の構造は知識を太くするのにとても適しており、短時間で得をした気分に(個人的には)なる
また「人物」にフォーカスを当てている点も有難い
興味と好奇心がとてもUPする
反薩長史観の姿勢の半藤氏であるが、
戦争をしたくない坂本龍馬を殺害したのは…
武力で幕府を倒したいという○○によって暗殺されたと大胆な予測をされていたり
(理屈から考える予測としては有だなぁ)、
「尊皇攘夷は討幕の口実」としており
教科書的な歴史書ではない視点からの作品となっているため生々しさが興味深い
関ヶ原から引きずった復讐的執念からの
結局「一所懸命」の武士的な考えが残った権力争い
確かに「尊皇攘夷」なんて綺麗事だなぁと納得
中には本当に日本をなんとかグローバルにしないとまずいという立派な開国派も居て
いつの時代もそうですよね~的な感じで違和感なく親しみをもって読める
(しかし本当に日本の将来を思って悪戦苦闘して走り回った人々にはいつも感動する
今の日本の政治家にもきっとこういう人物が多く居ると信じたい
また微力な自分にできることも日本人として考えていきたい)
男らしくてかっこいい勝海舟びいきで嬉しい!
なぜ福沢諭吉は勝海舟が嫌いなのか…
坂本龍馬はやはり愛されキャラなのだろうか…
西郷隆盛の真の姿が未だに自分には理解できず…
歴史の本はやはりいいですなぁ
節々にその作者の歴史観、思想、愛国心がうかがえる
なるほど!と思うものから、そうくるか!という驚きまで
自分が歴史学者でもなんでもないので多くの作者の歴史本を読むことで背景を知り、その中から自分の考えを構築できる面白さがある
また歴史の本の大方の作者の愛国心がとても心地よい
日本を誇りに想い、慈しんでいるのが伝わる
この歴史の流れを後世に残せるといいのだが…(偉そうにすみません)
反面、歴史は政治が絡むので表も裏も有り、真実を知るのは多くの弊害もあるのだとも実感
いやぁ歴史っていいですね
第1章 維新には「知られざる真実」があるー権力闘争による非情の「改革」
第2章 幕末「心理」戦争ー江戸城無血開城までの「西郷×勝」攻防三カ月
第3章 自らを「アヒルの水かき」と揶揄した男ー私が勝海舟に惹かれる理由
第4章 圧倒的薩長軍に抗した“ラストサムライ”-河井継之助の「不合理を超える」生き方
第5章 なぜ龍馬はみなに愛され、そして殺されたのか?-「独創性のない」偉大なコーディネーターの素顔に迫る
第6章 「薩長同盟」は“馬関”から始まったー桂小五郎、高杉晋作と坂本龍馬の「理屈抜きの友情」続きを読む投稿日:2019.10.31
速読トレーニング10分x10回 アウトプットまとめ
著者は薩長史観が気に入らない。「尊王攘夷は口実よ」。尊王攘夷の攘夷は言っているだけで、そのうち統幕に変わり、倒幕の後は外国と取引するつもりだった。…幕府は意外と開明的だったから目指すものは同じなのに倒幕が必要だった。
竜馬は人間的に魅力があったらしい。多くの同時代人が竜馬についてなんと言っていたかが紹介されている。脱藩と一口に言うが生半可なことではない。人と人を結びつけるプロジェクトに大きな才能あり。
河井継之助という人は知らなかったが、かなり詳しくかかれていた。信念に従って自分に従わないものは左遷しまくったり厳しかったので嫌われた。
徳川慶喜にもっと根性があったらと筆者は思っている。言うことがコロコロ変わってリーダーとして頼りない。慶喜は戦う気がなく朝敵になりたくなかった。勝海舟が好きでなかったのに、最後はおまえしか頼るものがないと言っている。勝海舟は海の守りについて書いた論文(?)が他より圧倒的に優れていた。
江戸城の無血開城が後の日本にとってどれほどゆうえきだったか。西郷は武闘派だった。勝は最後まで西郷を大切にした。
それにしても幕末は人材がそろっていた。今は人材が足りない。続きを読む投稿日:2023.11.24
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