SDGsの大嘘
池田清彦(著)
/宝島社新書
作品情報
「脱炭素」は欧州のペテン!
“環境ビジネス”で丸儲けしている人々の正体
世はまさにSDGsブーム。
「よりよい未来をつくるために」と掲げられ、政府やマスコミも手放しで礼賛する17の達成目標はどれもご立派なものばかりだが、その一つひとつを科学的に検証していくと、欺瞞と矛盾に満ちた「大嘘」であることがわかる。
このままだと「地獄への一本道」を突き進むことになるというのに、日本人はいつまでこの茶番を続けるつもりなのか?
拗(す)ね者の生物学者が忖度(そんたく)なしに語りおろす、SDGsの知られざる真実!
〇世界の貧困を加速させる「高級牛ステーキ」
〇人口を減らさない限り「資源の争奪戦」は終わらない
〇SDGsはグローバル資本主義を続けたい欧州の免罪符
〇枯渇しつつある水産資源を中国が食べ尽くす
〇実はエコではない「太陽光発電」と「風力発電」
〇「CO2の増加が地球温暖化の原因」という大嘘
〇利権のためには科学的ファクトも「無視」する日本人
〇「塩害」知らずでサステイナブルだった日本の水稲栽培
〇実は地球にも環境にも優しい遺伝子組み換え作物
〇「地熱発電」と「エネルギーの地産地消」が日本を救う
【本書「はじめに」より抜粋】
先ほど触れたように、利益を得るのはほんの一握りの連中だけで、世界のほとんどの人たちは利益を奪われて貧しくなる。SDGsという矛盾に満ちた「絵に描いた餅」を実現しようとすることで、この世の中は確実に今よりも悪くなる。
それなのに、国連が垂れ流すこの「嘘」を鵜呑(うの)みにした政府やマスコミの大キャンペーンのせいで、ほとんどの人々はSDGsというのは素晴らしいものなのだと信じて疑わず、その目標に少しでも貢献できるように頑張っている。
人々の「いいことをしたい」という善意につけ込んで、騙(だま)しているという意味では、かなり悪質だ。(中略)
「環境を守らなければならない」という人々の善意につけ込んで、この説を後押しする政府機関や企業は、国民から多額のカネを搾り取っているが、多くの国民はいまだに「いいことに加担している」と思い脳内にドーパミンが出て、騙され続けている。
私くらいの世代の者は、どうせこの先もたいして長くはないのだから、この茶番につきあわされてもさして実害はないかもしれないが、未来のある若者や子供たちからすれば、とんでもない話だ。
だから、あと50年も生きねばならないあなた方に、SDGsも人為的地球温暖化論も基本的にはまったく同じで、反対しづらい善意のスローガンを並べているだけで、「地獄への一本道」になっている事実について考えてもらいたいと切に思う。
2022年5月池田清彦
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商品情報
- シリーズ
- SDGsの大嘘
- 著者
- 池田清彦
- 出版社
- 宝島社
- 掲載誌・レーベル
- 宝島社新書
- 書籍発売日
- 2022.05.27
- Reader Store発売日
- 2022.05.27
- ファイルサイズ
- 0.5MB
- ページ数
- 224ページ
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この作品のレビュー
平均 3.5 (8件のレビュー)
-
SDGsを国連が打ち出した時、私は「 項目が多すぎないか?項目を見比べると矛盾した目標があるよな」と少し懐疑的に見ていたが、この本は答えを一部与えてくれたと思う。どんな取り組みも、誰かの、もしくはどこ…かの利権が絡んでいることは、いやというほど思い知らされているが、やはり同じカラクリなのかと残念に感じた。
とは言うものの正しい目標もあるので、正しいものは可能な限り取り組んでいき、日本独自の解決策をどこかの利権に利用されないよう進めていければいいなと思う。
SDGs云々でなく、地球に良いことをしていきたい。続きを読む投稿日:2022.08.06
最近還暦を迎えて35年にも及ぶ社会人生活に一区切りをつけましたが、5年程前から会社では「SDG」という言葉を聞くようになりました。その前は「地球温暖化」でした、社会人の間はその言葉に振り回されていたと…思います。私の業界は自動車関連でしたので、燃費を向上させる技術に関係する開発が優先されてきた様です。
SDGに対しては表立って反対できない雰囲気にある中で、この本のタイトルに関することにも興味を持っています。ガソリン車をやめて、電気自動車を利用することが果たして良いものかも興味を持っています。あと10年も経過すれば、今の方向性が皆に認められているのか、それとも新たなフレーズが広まっているのかが明らかになると思います。
以下は気になったポイントです。
・持続可能であるということは、そこで開発は止まるのが普通だし、その逆に開発を続けている限りは、持続可能という状態にはならない。持続可能でありながら、開発をずっと続けていくことなんてあり得ない(p19)資源争奪戦争を回避する究極の方途はただ一つしかない、SDG風に気取った形で言えば「みんなで協力して人口を減らそう」人を殺すのではなく、世界規模で出生率を下げること(p26)
・再生可能エネルギーというのは、実は太陽エネルギーの奪い合いという厳しい現実は、太陽に依存しない核融合などの画期的な絵nエネルギー技術が開発されない限り変わることはない(p28)
・79億人の人口を今の穀物量(27億トンの生産・消費)で割ると、一人当たり年間消費量は340キロ、日本人の消費量は年間154キロなので、およそ2.2倍の余裕がある、この数字を見れば「飢餓をなくそう」という目標は簡単に達成できるはずだが、現実はそうなっていないのは、流通の問題もあるが、世界のほとんどの国で肉食が広がっていることも大きい(p35)飼料変換効率は、牛1キロの肉を作るのに、資料は11キロ、豚は7キロ、鳥は4キロ、養殖魚は3キロ、コオロギは2キロである。高級和牛の場合、20キロである(p36)
・世界の漁獲高が延びているのは農業と同じで効率化が飛躍的に進んでいるから、しかし増えた量のほとんどは「養殖」であって、自然環境の中で取れている水産資源は33年間ほとんど横ばいである(p38)しかし日本は世界でも珍しく養殖よりも漁業(75%)が多い、漁獲量が減少していることは、船を出すような漁業で魚が取れなくなっているから(p43)
・西側諸国のグローバル資本市議を食い止める方法として授けれれるアドバイトしては、「AI」と「ベーシックインカム」の活用である、AIの活用により、大量の労働者が職を失って無収入なり、働かなくてもいい社会が徐々に実現していく。全ての人の生活を一定水準までは保証するという「ベーシックインカム」である。(p56)
・資源をあまり持たないEUは、エネルギーを買うしかないので様々な製品やサービスコストが高くなる、そうなると安いものを世界にたくさん売っていくグローバル競争には不利なので、「脱水素キャンペーン」をぶち上げて、これをひっくり返そうとしている。SDGが胡散臭く感じられるのは、米露中よりもエネルギー競争で優位に立ちたいという、EU、イギリスの思惑が滲み出ているから(p77)
・一度ソーラーパネルを設定した土地を再び農地として使うことはかなり難しい、太陽エネルギーが届かないので、微生物にも悪影響があり農作物を育てる栄養素もなくなる(p87)
・地球は化石燃料起源のCO2の排出により温暖化している、というストーリーに基づいた未来予測は、これまでほぼ全てが外れている。2020年までに地球の平均気温は3度上昇する(1987年)としたが、実際は0.5度、キリマンジェロの雪は2020年までに消滅と言っていたが、まだ消滅していない等(p94)
・CO2濃度よりも太陽の黒点数の方が気候変動の原因として大きい、火山の爆発により亜硫酸ガスがでて寒冷化に進むことが忘れられている、フィリピン、ヒナツボ火山による大噴火で、日本も1993年の夏は冷夏となった(p97)
・コロナを季節性インフルエンザと同等の「5類」の引き下げるべき意見に対して、専門家や病院が猛反対している。2塁相当の方が国から色々な金をもらえるから(p127)
・江戸は上水道もかなり整備されていた、神田・玉川・本所・青山・三田・千川上水という「江戸の6上水」が建設され、それが届いていない下町や海の近くでは井戸が掘られていたり、水売りがいたりした(p166)
・江戸時代当時最先端のSDG都市がなぜ日本より自然科学が進んでいた欧州では実現できなかったのか、最も大きい原因は、江戸の人々が肉食ではなかった、ということ(p168)サステイナブルな社会を実現できるか否かは「CO2を出さない」というような問題ではなく、肉食かどうかということがかなり重要である(p170)
2023年12月23日読了
2024年4月8日作成続きを読む投稿日:2024.04.07
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