「ぴえん」という病 SNS世代の消費と承認
佐々木チワワ(著者)
/扶桑社
作品情報
21歳・現役女子大生ライターが送る、衝撃のデビュー作!
歌舞伎町に誕生した「ぴえん系女子」、「トー横キッズ」、「自殺カルチャー」、「新世代ホスト」、「SNS洗脳」……etc、なぜ未成年たちは深い闇に落ちてしまうのか――。そのリアルを著者自身の実体験と寄り添う取材で書き上げた現代若者論。巻末には『闇金ウシジマくん』『九条の大罪』の真鍋昌平氏との対談も実現。混迷な時代を生きる”ぴえん”な若者たちのリアルを刮目せよ!
(はじめにより)
午前1時を回った歌舞伎町は、今日も騒がしい――。
路上にはシャンパンボトルを抱えた若い女の子が泣きじゃくり、酔っぱらったホストが女の子と口喧嘩をしている。ゴジラビル横の広場に移動すれば、明らかに未成年とわかる若い男女が酒を飲み、踊る動画を撮影していた。彼らのすぐそばには街娼の女性たちが立ち並ぶ。さっきまで男に話しかけていた制服姿の女子高生は、ホテル街に消えた……。
第一章 「ぴえん系女子」の誕生
第二章 「トー横キッズ」の闇
第三章 歌舞伎町「自殺」カルチャー
第四章 「推し活」と「男性性」の消費
第五章 ホストに狂う「ぴえん」たち
第六章 「まなざし」と「SNS洗脳」
特別対談 「九条の大罪」真鍋昌平×「ぴえん系の病」佐々木チワワ
歌舞伎町の住人たちの「病み(闇)」と「承認(光)」
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この作品のレビュー
平均 3.8 (40件のレビュー)
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手に取るまで全く知らなかった「ぴえん」というカルチャーについてが端的に分かりやすくまとめられた本書。「量産型」「地雷系」「メンヘラ」「ヤンデレ」の分類は目から鱗。
多分だが、「トー横キッズ」というワ…ードが全国ニュースで取り上げられるきっかけになったのは本書発売から約半年程後の通称’歌舞伎町のハウル’こと小川雅朝容疑者の逮捕と、それから更に約4ヶ月後の小川容疑者の突然死という衝撃のニュースによるものではないかと思われる。
報道される内容ではいかにもトー横に集まる若者が無分別で無秩序で無節操かという事ばかりが取り沙汰されていたが、それら報道の最中で若者文化研究の第一人者としてワイドショーに登場した佐々木チワワ先生は当初から「ぴえん」文化への理解を訴えておられ、その時の主張のおおよそが述べられている。
家庭や学校に居場所を見出せなくなった若者達が、良くも悪くも他人を詮索せず、来る者は拒まず去る者は追わない宿場町文化の下地がある新宿のネオンの光に吸い寄せられるように集まり、ゆるい自治避難ムラのような機能を持ち始めたのが「トー横」成立最初期。もっとも、当初から未成年飲酒だとかの問題は孕んでいたので決して健全では無かったが。
やがて、ゆるく繋がった集団の中に’王’や’四天王’のような階層やグループが発生し、煩わしい人間関係から逃げてきたのに結局煩わしい人間関係に巻き込まれるという本末転倒な状態に発展。更に組織的売春だとか薬物売買や犯罪の温床になる等、より一層暗黒化が進んだり「トー横」そのものがブランド化・ファッション化していき早くも当初の機能的意義は失われていく。
最終的に「トー横」は制御不能に陥って、外部からの干渉や規制により居場所としての役目はほぼ終了する。
…というのが大まかな流れか。
ある種、60年代アメリカで栄えたヒッピー文化のようにカウンターカルチャーの拠点として発展する可能性も秘めていたのかもしれないが、あまりにも無軌道かつ蒙昧主義だった為に醸成することなく一過性のものとして終わってしまったように思う。
「トー横」を通して見えるのは教育・経済格差や行き過ぎた個人化、家族・家庭・子孫形成への無関心という現代日本社会の歪みを煮詰めて濃縮したような問題ばかり。
裏返せば、ここに注目することで問題解決アプローチへの大局的なヒントが顕れてくるのではなかろうか。
新宿区も東京都も追い払ってハイおしまいヨ、あとはNPOの皆さんヨロシク!ではなくもっと本腰入れて対応に当たるべきだと思う。
1刷
2023.5.30続きを読む投稿日:2023.05.30
時代に取り残されないよう勉強。
推しとかぴえんとかエモいとかホストとか、何もかも興味ないトピックばかりだが社会性を身につけるため。投稿日:2024.01.21
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